サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第1章『オレって しあわせ!』
ネックさん、今日こそ 言わせてもらうけどさ


■ ネックさん、今日こそ言わせて
もらうけどさ(2/2)


『聞いてやろうじゃないの?
あんた ご自慢の「しあわせ」を』





…うん。

分かった。




いつものように、
怒鳴られる か、

ヘタすると、また
するどいツメが
自分の足に一閃される

のでは…??

と、ビクビクしていた
ふき の 耳に、


意外にも ネック
「承諾の声」が届いたのは、
そのときでした。






聞いてやろうじゃないの?


あんたが そこまで
自信を持ってる、
『 中流の しあわせの数々 』
て やつを… さ。





ふき の 顔に、
パーッ! と 喜びの色が
広がりました。






その表情は、


ようやくこれで、
この 生意気な猫 に、

『オレの しあわせぶり』
を 理解させて、

オレを尊敬させる
ことができるっ!



…といった
思い上がりの色
満ち満ちていたので、


ふき を 見つめる
ネック の 目が、

またも ギロリ
キツくなりました…







その目に たじろいで、

また、心が 50センチほど
後ずさった ふき でしたが…







必死に
不敵な笑み を維持して、

余裕ぶって
ネック に 向き合うと…



「さて…」
人差し指を立てて、

『自分の しあわせ』
語り始めたのでした。






ソファの上で
ゆったりと丸まっている
ネック は、

そんな ふき を、
「お手並み 拝見w」
と ばかりに、

余裕の ほほえみで
見つめるのでした。




( この家に来て、もう 1週間 か…

多分、向こうも、
『準備が ほぼ終わってる』

頃だろうし…

いいタイミング だね。)




そんな 不思議なこと を、

ふき にも聞こえない
小声で つぶやきながら…

  






[章の 目次 に戻る]