■ DNA の生存本能で、
『正義』 について考えてみる(5/6)







そ、そんなに
興味深いですか?

ミューラーさん。




ふきは、

トンビ紳士の興奮ぶりに、

ちょっと うろたえて、
たずねました。





はい、実に面白いです!

ふきくん、気が付きましたか?


今、ふきくん が
挙げてくださった、
数々の 正義の物語の中の、


「ある共通点」 に …





え?

「共通点」 ??





そうです。

私は今まで、生物は、

『 自分の生存確率が上がる場合を 得、
下がる場合を損 と感じます 』


…と 説明してきましたよね?





たしかに、

これまで 何度となく、
ミューラーネック は、

そのように 話しておりました。




ところが、
お気づきになりましたか…?


ふきくん が話してくださった
物語の主人公たちは、

『 自分の生存確率を
向上させる 』 ために

行動しているわけでない
ことに…





言われて ふきは、

しばらく、
自分の話した物語について
考えていましたが…







じょじょに、

「え?」 「あれ??」 と、

奇声を発しはじめました。









ほ、本当ですね…

ど、どうしてなんでしょう?

不思議です…





面白いねぇ。


正義の主人公たちって、

「誰かのために」
『悪』 と 戦ってはいるけど、

自分のためには
戦っていなかった
んだね…





戦えば、「自分の命が
危なくなる」
ってのに、

なんで こんな、

『 DNA からしたら 矛盾してること 』

を するんだろ?


頭オカシイのかな?




ネック「理由」
知っていそうな気配なのですが、

そんな憎まれ口をきいて、
あえて核心をはぐらかすのでした。








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