■ DNA の生存本能で、
『正義』 について考えてみる(6/6)







この 矛盾
どういう事なんでしょうね、
ミューラーさん?


やっぱり、「物語」 は
ただの 作りモノだから、

『 DNA の 生存本能 』で 見ると、
メチャクチャな、ただの絵空事


って ことなんですか?





いいえ、ふきくん。

本当に 単なる
「思い付きだけの絵空事」 なら、

こうした物語が、
時代を越えて人々に愛されている
理由が説明できません。





『 DNA の 生存本能 』
『 自己保存の欲求 』


だけでは説明できない、

『 高度な生物だけが
持つことのできる、
ある特殊な視点 』
が、

こうした 「正義」 の物語の中では、
語られているのです。



それが、読み手の心に訴えかけ、

時代を越えて、人々に
愛されつづけている理由では
ないでしょうか?





『 高度な生物だけが、持てる視点 』

というのは?





『 高度な生物 』…

つまり、この地球上では、

ふきくんたち 人間さんを含む、
ごく一部の生物しか持てない、

「物の見方」
になります。



『 正義の物語 』 が好まれる理由の1つは、

人間さんたちが、
その物語の主人公を通じて、

「自分たちの進むべき道、未来の姿」 を
垣間見ているから
かもしれません…






ぼ、僕ら 人間が、

「正義の主人公」 を通して
見ているものって…

一体 なんなんですか…??







この ふき の 問いに、

しかし ミューラー は、
ニッコリと ほほえむだけで、

答えては くれませんでした。




ただ、

『 後日、必ず お話しします 』





という、約束だけを残して…







『正義』 とは、

共感する人が多い 「得」
の ことです。


そして それは、
良くも悪くも 「力」 として、
社会に影響を及ぼします。


「ゆがんだ正義」 は、
ゆがんだ力として、
ときに あなた自身の生活や命を
脅かすかもしれません。



ですから、
「正義」と名の付くものに
かかわるときは、

十分な注意をもって
臨(のぞ)んでほしいのです。



あなた以外の誰かが、
「正義」 を名乗ったときに…

あなた自身が、
望む望まざるにかかわらず、
「正義」 と なったときに…





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