■ 滅亡の原因は、『パンデミック』?(6/7)





そういえば
ふきくんは 先ほど、

ニュースなどで
騒がれていた感染症も、

しばらくすると
報道されなくなるので、

「感染症で生物が絶滅する
という話には実感が無い」


と、おっしゃって
おいででしたが…




考えこんでいる ふき に、

ミューラー
思い出したように、

こんなことを
語り出しました。






そのように
感染症の被害が
沈静化した陰(かげ)には、

「多くの医療関係者さん
たちによる、大変な努力」

が あったことも、

忘れるべきではないのでは
ないでしょうか?




医療関係者さんの、

努力… ですか?




ミューラー は 例のごとく、
静かに うなずきました。




はい。 感染症が勝手に
減ることはありません。

それを減らすための、

ときに命がけの
人間さんたちによる努力

が あったからこそ、

感染症の沈静化に成功し、

報道しなくても済むように
なるわけですから…




たとえば、

先ほども お話しした
『 エイズ 』 です。


かつてに比べて、
かなり薬による抑制が
効くようになり、


現在では 必ずしも、
「エイズ=死」 というわけでは
なくなってくれて
いるそうですが…




今日の状況に いたるまでに、

過去、実に 4000万近い方々が
エイズによって命を
落としている
そうです。




死亡者が 4000万人!?




そういえば ふき は、

「沈静した後」 の
安心感ばかりに
目が行ってしまい、

エイズによって
「今まで」 どれだけの人間が
死んでいたのか
を、

深く考えていませんでした。




そんなエイズが、今では、
『 確実な死の病 』 では
なくなっています…


それは、名前も ほとんど
表に出てこないような、
数多くの医療関係者さんたちの、

血のにじむような努力が
積み重なった結果

と言えます。




昔から、このような人々が、

人間さんたちを
絶滅の危機から
救い続けていた
のだと思うと、

とても不思議で、

ありがたい気持ちに、
ならざるをえません…





ふき も 同感でした。


そして、子供の頃に読んだ、

『 野口英世(のぐちひでよ)』
という お医者さんの伝記を
思い出したのでした。








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