■ 太陽・他天体の影響 による滅亡を、
いかに 回避するか?(6/6)






光速に近い速度(亜光速)で
動く物体には、

『ウラシマ効果』
と呼ばれる、
不思議な「時間の遅れ」が
発生します。


つまり、
亜光速の宇宙船の
乗組員にとっては、
時間の進み方が
ゆっくりになる
のです。




仮に、「光速の 99%」
出せる宇宙船に乗れば、

船内の時間の進み方は、
なんと「7分の1」まで
遅くなります。




これにより、

実際には 4.3年ほどかかる
「アルファ・ケンタウリ」
までの旅は、

乗組員にとっては
「7ヶ月半」ほどの
時間としてしか
作用しません
から…

そこまで無茶な旅では
なくなるはずです。




そうした
亜光速の宇宙船を、

たとえば「10年間」

乗組員が がんばって
飛ばし続けることが
できれば…




実際に経過している時間は、
7倍の 70時間…


つまり 宇宙船も、
70光年ちかく
飛び続けることになります。


これなら、
「移住できる恒星系」
の 選択肢も、

かなり 広がって来る

のではないでしょうか?




ミューラー の 話が
一区切りすると、

ふきたちは
それぞれの感想を
述べはじめました。




「ウラシマ効果」か…

本当に不思議だよね、
「相対性理論」。

というか、
僕らの住む この宇宙…




宇宙船の中に、
10年間 缶詰かぁ…

あたしは、ちょっと
ゴメンしたいけどね。




ほとんど何もない
宇宙空間を、

10年間(実際には 70年間)も
飛び続けるなんて…


怖いですし…
寂しいですよね。




そんな言葉たちに、

ミューラー
静かに うなずきつつ…


少し気がかりなことを
語りはじめたのでした。










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