| |
![]() |
「DNA」と「知識」という 違いはあっても、 『ネックさんが 積み上げてきたもの』が、 ネックさん以外の生物… 「ふきくん」の中で 生き続けるのですから… |
| |
![]() |
そのとき ふきくんは、 いわば、 『ネックさんの子供』 になるわけですね。 |
ふき は、 思い出していました。 あの日の、 ネック の言葉 を。 ![]() 『 そんな(避妊手術を受けた) あたしだから、 あんたのトコに 来ようと思った 』… ![]() メスであって メスではない ネック だからこそ、 「自分の知識」「生きた証」を、 誰かに伝えたいという思いが、 人一倍 深かった のです。 文字通り、 『自分の命をかける』 ほどに。 ふき は、 ネックが 自分のほうを 見上げていることに 気づきました。 ![]() ![]() 照れ笑いのような その顔は、 「自分でも気がつかなかった、 心の深い奥底の 思い」を、 自分以外の誰かに 教えてもらった、 そんな 驚きと 照れくささ に 満ちておりました。 ふき も また、 照れ笑いのような笑顔で 応えたのでした。 この小さな、 自分の『育ての母親』に… ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() |
ようやく ようやく… ふきくんの中に 本来の『記憶』が戻り、 ふきくんは、 「本来の ふきくん」に なれました。 しかし、 『いつか 宇宙が無くなってしまう』 という悲しい事実には、 なにも変わりありません。 「われわれ生物は、 それを回避できるのか?」 できるとしたら、 「そのために 今後 できることは何なのか?」 次の章では、 その『可能性』と『ヒント』を 探りたいと思います。 |