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福本伸行 |
| 『 賭博破戒録カイジ 』 |
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前作で残ってしまった 借金 が 膨らみ、 金貸し「帝愛グループ」から 取り立て不可能と判断された 主人公の青年『 カイジ 』は… 借金の返済のため、 帝愛グループに 誘拐 され、 彼らが運営する 地下の工事現場 で 働かされることになります。 そこでは、カイジ同様に 帝愛グループの借金を背負った人々 が コキ使われているのですが… 外界から遮断された 劣悪な密閉空間 のため、 ここの労働賃金で 借金を全額 返すどころか、 早ければ数年で 命を落とす者も多い 地獄だったのです。
しかし、そんな底辺の 人々の中にあっても、 『 搾取する者と、される者 』 の 構造は存在し、 カイジも また、「班長」の陰謀 (チンチロリン賭博)によって、 わずかばかりの給料を 吸い上げられていく のでした…
そんな ドン底の さらにドン底の状況で、 希望も持てないまま、 地下作業場の日々を 過ごしていたカイジ… ところが ある日、 借金仲間である 青年「三好」がメモしていた チンチロリン賭博の記録 を 何げなく目にした途端、 そのデータが示す 『班長が仕込んでいた ある工作』 に 気づき 怒り爆発! この瞬間から、 己の停滞した日々を 激変させるべく、 『打倒 班長』『借金完済』 『地底脱出』 に 挑む カイジの戦いが 幕を開けるのでした。
個人的に、 『カイジ』シリーズ は、 この『 破戒録 』で 1つの頂点に達した ように思えます。 全体としての 面白さ や 疾走感、 終盤に向かって収束していく 伏線の見事さ など、 その充実ぶりには 屈指のものがあります。 前作とは やや異なり、 カイジが ほとんど 情報を持たないまま 1発勝負する のではなく 『 事前に 誰かの失敗があり、 そこから 敵の仕掛けを推測・研究し、 可能なかぎりの下準備をした状態で リベンジする 』という流れも、 読者に 「推理する」楽しみ・深み を 提供しています。 福本作品ならではの、 全編に散りばめられた アフォリズム(格言・警句) も 秀逸で、 日常の中で つい忘れてしまいがちな 『生きる』ことの本質 を、 ときに荒々しく、 ときに重く、 ズン!と、読み手の胸に 響かせてくれます。 一部に 納得のいかない要素 (たとえば、「換気口に穴をあける行為」は、 その工事の音で 敵にバレるのでは? など) があったり、 終盤の、どこどこまでも続く カイジ優勢 の 展開に、 やや間延び感もありますが、 総合的には 胸を張ってオススメしたい 名作です。 とりあえず、 まずは「1巻だけ」 読んでみてください。 それで ピン!と来るものがあれば、 必ずや 最終巻で、 心地よい達成感に 巡り合える ことを 保証いたします。
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