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『ムーたち』



『ムーたち』 榎本俊二
『 ムーたち 』

執筆日 2020年 09月12日   最終更新日 2024年 01月24日




平成屈指のギャグ漫画家の1人
「榎本俊二」

その代表作としては
『ゴールデン・ラッキー』
『えの素』あたりが
挙がりますが…

(もちろん自分も この2作は、
全巻 愛読しております)




実のところ、自分にとっての
ベストオブ榎本 は、

今回 ご紹介する、
『ムーたち』
になります。


『ムーたち』 34.6パーセント




『ムーたち』は、

非常に変わった、
ある意味
読む人を選ぶ作品
です。



氏の得意とする
「不条理ギャグ」のような
キャッチーな 外見
持ちながら、

その内容
既存の価値観・常識
についての

『破壊や実験・再確認』


つまり、
とても「哲学的」な 作品
なんですね。









「では、難解な漫画なのか?」
というと、

必ずしも
そういうわけではなく…




本来なら難解に
なりがちな題材を、

たくみに
「日常的なもの」に
置き換える
ことで、

読み手の「気づきと納得」を
引き出そうとする心遣い
が、
随所に散りばめられている
のです。






一方で、

その表現方法が
あまりにも鋭利に
洗練されすぎている
ため、

人によっては
一度や二度 読んだぐらいでは、

「作者が伝えたいであろう、
各話の本質」を
読み取れないケース

たしかにあると思います。

(僕も、いくつかの話で
それがありました)




サラッと1回
読み飛ばしただけ
だと、

『読者を突き放した、
異常に難解な漫画』
との「誤解」のみを残す

恐れもあるでしょう…






しかし、
それを乗り越えて、

三度・四度と
読み返していると

(漫画ですから、苦も無く読み返せます)


一見バカバカしく、
雑に表現されたような
コマの1つ1つ が、

実は、全体を通して
非常に綿密に計算され、


いずれも欠きがたい
「意味」を込められている

ことに 気がつきはじめます。


読めば読むほど、
『無駄ゴマが見つからなく
なってくる』
のです。



少ないページの中に、
本っ当にギリギリまで
ギッチリと「表現」を 詰め込んだ、
『宝石箱』のような傑作



それが、
『ムーたち』
なのです。


『ムーたち』 お気に入りなんです、席が僕を






また、『ムーたち』
大きな魅力として、

深く洗練された
登場人物たちの存在

挙げられます。



主人公である小学生
『ムー夫(むーお)』は、

子供らしい素朴な気づき
を 軸にしつつも、

ときに
愕然とするような
『発想や疑問・反論』

両親に投げかけてきます。

『ムーたち』 虚山ムー夫




ムー夫の父である
『みのる』は、

非常に幅広い知識と
洞察
をもって、

ムー夫をはじめとする
周りの人々の疑問・質問に
真摯に答えていきますが…


ときに そこには
『詭弁(きべん)』が
平然と含まれていたりもする、
油断のならない(笑)論客

です。

(あと、なぜか次々と 顔が変わります

『ムーたち』 虚山みのる




そして、
本作の もう1人の主人公
『規理野(きりの)くん』


20代半ばの青年である彼は、
あらゆる物事から
『法則』を見つけ出す
ために、

世間から見れば
「完全な無駄」としか思えない
実験行動データ収集に、
日々 果敢に挑み続けています。

『ムーたち』 規理野視組




この、それぞれに
深く特化したキャラ
が、

「我々にとっての 世間の常識」
と 接触するとき…



我々の感じていた
(信じていた)
常識は モロくも崩れ、


そこに
『心地よい不安感』と
『常識の再認識への欲求』
が 生まれ



気づけば
本作の代えがたい魅力の
虜になっている

自分がいるのです。








ちなみに、この 名作 にも
問題点(?)
いくつか存在します。



1つは、
『一部に下ネタがあるため、
人を選ぶ』
点です。

もっとも、
大人が読む分には
本当に「添えもの」程度に
感じるレベル
ですが。



そして もう1つは、
『見た目が不条理ギャグなので、
内容も不条理ギャグだと
誤解する・されるケースがある』

という点です。


ここまでの文章を
前情報として持っている
皆さんであれば、
そんな心配もないと思われますが、

ネット上の
当作のレビュー

読んでいると、

「不条理ギャグ漫画」と
勘違いした上での
的外れな批判

あるいは
不当な低評価をされている
ケース

散見されるのです。



『作品の外ヅラにしか
目が行かない人』

『深い思考を拒絶している人』

には、

徹底的に
「向かない」作品
なので、

その点だけは ご注意ください。






もっとも、
そんな人であれば、

多分「うちのサイト」に
辿り着くことも
無かったはず
ですが。


うちのサイトに
居心地の良さを
感じて下さる方
であれば、

『ムーたち』に 内包される
心地良さ
にも、

きっと気づいてもらえるものと
確信しています。









最後に、
当作品の中から、

当作を象徴するコマ
いくつか ご紹介…



…しようと
思ったのですが、

本当に細部に至るまで
「意味深いコマ」が多い
ので、
選択に困り果てました(苦笑)


ということで、

「象徴している」というよりは、
『興味を持ってもらえそうな』
コマ
を 数点、
ご覧いただこうと思います。





『ムーたち』 「好き嫌い」は天賦の才

あなたはこの主張に、的確に反論できますか?



『ムーたち』 今この瞬間の選択が、未来を決定する…??

今この瞬間の選択が、未来を決定する…??



『ムーたち』 サード自分

『サード自分』が 現れたよ……!





時間があれば、
本当に1つ1つの話について
解説ページを作りたいほど
大好きな作品
です。



あなたが脳が
世間の「常識」に 慣れ疲れ、

新たな風を
感じたくなったとき…



ぜひ、当作品を
手に取ってみて下さいね。



 



『ムーたち』 この世界のしくみをすべて解明できる法則







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