★ 僕は どうして、この公園に…?(1/3)
(記憶をなくした会社員「ふき」登場)





その青年は、

公園のベンチの上で、
ハッ…! と 我に返りました。








季節は、
冬まっただ中の 1月


時刻は、夕暮れどき
なろうとしています。





いつもは、
もっと 寒々としている
時間帯なのに…


なにか 今日は、

ふんわりとした
ぬくもりすら感じさせる、


そんな おだやかさ
あたりに ただよっています。







夕日が、ビルの林の中に
隠れていくにつれて、


都内にある、
広々とした この 公園
にも、

ポツポツと
外灯が灯りはじめ、


静かに藍色に
そまっていく
には、

チラチラと
星が灯りはじめました。




公園の入口の向こうに
見えている には、

仕事を終えた人々の
家路をいそぐ姿
が、

遠く静かに
ゆれて見えています。









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