サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第0章『白猫ネックと 出会った日』
生意気な白猫を お持ち帰り


■ 生意気な白猫を
お持ち帰り(1/3)


『今すぐ死になさいよ バカ』


執筆日 2013年頃   最終更新日 2023年 11月11日





白猫を 夜空に かかげたまま、
頭上を見ていた ふき





その腕が、
じょじょに ガタガタと
ふるえだしました。







そのせいで ゆるんだ
ふきの 両手から、

スルリと抜け出した 白猫 が、
地面に降り立ち…



ふるえる ふき
ジロリと見上げて、



あらためて、こんな事を
しゃべりはじめたのです。






あんたの話 聞いてたら、
かわいそすぎて
笑っちゃったわ。

「中流の めぐまれた日々」?

「30〜40歳で 人生逆転」?

「偉くなっても オレはオレ」??




頭おかしいんじゃ
ないの、あんた?






( じ じ じ 自分は、
仕事のストレスで
き き 気が変になって
しまったのだろ だろうか…?


あるいは、あ あ アレですか?

ど ど ど 「ドッキリカメラ」
とかいう… やつ?? )






そんな 混乱のウズの
中にいる ふき に、

白猫とどめの一撃
くわえられました。




あんたみたいな奴は、

今のままダラダラ
歳だけ とって、

なーんにも 起こせないまま、
なーんにも 残せないまま、
ポックリ逝って、

お葬式の翌日には
誰からも忘れ去られる、

典型的な『 不幸者 』だと
あたし 思うんですけど?




てか、

クズは このまま生きてても
「資源のムダ使い」にしか
ならないんだから、


今すぐ 死になさいよ
バカ!!





お お お
オレのどこが
『不幸者』
なんだよっ!!!?





混乱していた ふき
最初に 絶叫 したのは、
この言葉でした。



「猫が しゃべっている」
ことよりも、

自分のことを
『不幸者』と 言われた

ことのほうが、

よほど はるかに、
ショックだった
のです。





そんな ふき
しばらく見つめていた
白猫 でしたが…


その口元に、唐突に
笑みが うかびました。








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