■『若さ』で あふれているから しあわせ





最初の「しあわせ」は、
そうですね…


たとえば ですけど、

『 年寄りって、憐れ 』
だと 思いません?




ふき は、

ソファに丸まって
彼を見つめる ネック に、

そんなふうに
切り出しました。







だってねぇ。

オレら若者と ちがって、
あの人らって、

ぜんぜん 寿命が
残り少ない

じゃないすか?




それに比べて、

オレら若者は
ホント「しあわせ」ですよ。


「まだまだ たっぷりと
残っている寿命」!


そして、

「かがやかしい可能性に
満ちた将来」!!




いやホント。

老人どもって、
悲惨だわ〜






そばに 年配者がいたら、

ブン殴られても
文句の言えない大暴言

を はき終えた ふき は、


そんな自分の「若さ」を
アピールしたいのか、

「はっ」 「ふんっ」
などと 言いつつ、

シャドーボクシングの
マネごと
を 始めました。





つまり、

『 若くて 可能性に
満ちてる 』
から、

自分は しあわせ者だ… と、


まず、こう言いたいわけね?
あんたは。




そうそう!

そ〜いうわけスよ、

ネックさん 〜





ネック にむかって
コクコクうなずきながら、

不恰好なシャドーを
くり返す ふき




キレの無い その動きは、

シャドーというより、
『 怪しげな 呪いのダンス 』
としか、

ネック の 目には
映りませんでしたが…









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