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第1章『オレって しあわせ!』→ 『友達』がいるから、自分は幸せ |
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そんなことを、 フッ と、ニヒルな薄笑いを浮かべて 自慢げに語る ふき を、 ネック は フッ と、 鼻で苦笑しました。 | |
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楽しそうに話す ふき に、 ネック が 首をかしげました。 | |
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ネック は、ここしばらく ふき と いっしょに 暮らしていますが、 彼の友人が たずねて来たのを 一度も見たことが無かった のです。 しかし ふき は、 そんな ネック に、 | |
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と、力強く 言い放ち、 ポケットから スマホ を取り出しました。 | |
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ネック が 画面をのぞきこむと、 そこには、 数100件にも及ぼうかという、 たくさんの人々のアドレス が 登録されておりました。 | |
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なにかを言いかけた ネック でしたが、 ノリノリで話を続けようとする ふき の 様子に、 あえて 口をはさむのを 控えました。 | |
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ふきが そう言いながら スマホ上で起動したのは、 老舗の SNS、 『 kokesi 』(コケシィ)。 SNS では、見ず知らずの第三者に ネットを通して申請を行い、 友人 として 登録・お付き合いができる、 そんなシステムが あるのですが… ふき が ネック に見せたのは、 コケシィ内の 自分の 『友人リスト』でした。 最大で 1000人 まで登録可能な 「友人リスト」は、 すでに Max まで埋まっています。 つまり ふき には、 この「コケシィ」を通じて、 顔も知らない相手も含め、 実に「1000人もの友だち」が 全国に存在する ことになるのです。 | |
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そんな ネック の言葉には、 どこか 「核心を そらしている」 ような 雰囲気があります。 しかし ふき は、 相変わらず そうした 他人の違和感 には 気づきもせずに、 | |
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などと、 自分にしか分からない 思い出話 を、 大はしゃぎで ネック に 語り続けるのでした… |