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かみね の 旅立ち


■ かみね の 旅立ち(1/2)

『2匹の 神さま』


執筆日 2018年 03月02日   最終更新日 2025年 03月13日




ここは、
ある 公園 の 片すみ…

静かで さわやかな林が
広がっている一画です。



   浮間公園の林



その林の中に、
古くて小さな 社(やしろ)
が 1つ、

ぽっつり と
建っておりました。



ほとんどの人たちが、
近くを通っても
気づかずに 通りすぎてしまう、

そんな小さな社の
敷地 の中…


正確には、
社の 屋根の上 から、

なにやら ポソポソと
「話し声」が 聞こえてきます。



おじいさん と 孫娘 が
会話しているようにも
聞こえるのですが、

不思議なことに、
なぜか その2人の姿が
見えないのです。





では、頼んだぞ?
かみね。


お前にとっても、
きっと「良い経験」に
なると思うでな…




まっ、まかせてください、師匠!

かみね、必ずや、

師匠の ご指導に報いますっ





声のするほうに
よくよく目をこらしてみると…


あ! 見えます 見えます。


透明な なにか が
動くたびに、

その表面が、
風に ゆれる水面のように、
チラリチラリと光っている
のが 分かります。



あの形は… 「犬」? 

いやいや、
あの 大きなシッポ は
『キツネ』のようですね。



お社に宿る
「神さま」のような不思議な生き物 の
キツネの(ような)
おじいさん
と、




その弟子である
若いメスギツネ(のような)の
かみね が、




なにやら、お仕事の話 を
しているようです。



かみね は、
自分より少し高い位置に浮いている
おじいさんギツネ の前に正座して、

これから 自分に与えられる
指示 や 任務 について
真剣に耳を傾けるのでした。




でもでも 師匠!

かみね、感激です!

ついに あたしにも、
『初仕事』が…




言っているそばから
早くも涙ぐんでいる かみね を、


年老いたキツネは、
「これこれ」と いさめるように、

その前足で 彼女の頭を
なでるのでした。









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