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かみね の 旅立ち


■ かみね の 旅立ち(2/2)

『スマホの 神さま』





お前は あまり
好いていないようじゃが…


あの「ネック」という
白猫は、

口こそ悪いが、
意外に 考え深い仔 じゃ。




トンビの「ミューラー」の
勤勉ぶり は、

一緒について学んだ お前が、
誰より一番
よく知っておろう…




キツネ の おじいさんの 言葉に、

かみね は 小さく
うなずきました。






そして、

あの ふき という人間も、

やがて必ず、
「あの日」のことを
思い出すはずじゃ…




ミューラー からも
聞いての通り、

その詳細を
お前に話してやれん のは
酷(こく)だとは思うが…




ふき が
「その瞬間」に
辿り着けるよう、

お前も、シッカリと
手助けをしてやるのじゃぞ。




師匠に 頭を
なでられながら、

かみね は
何度も袖で顔をぬぐい…



やがてシッカリと
その前足をにぎり返して、

頭上の師匠に
誓うのでした。





はい!

かみね、
立派に 師匠の代わり を
務めてまいりますっ





キツネの おじいさん は、
満足そうに うなずき、


そして、
思い出したように
たずねました。




そういえば、

ふき の 住居の場所 は、
もう 正確に憶えられたかの?


先日、すでに一度
たずねてみた
と
お前は言っておったが…




はい。

ふきさん の 住む街は、
ものすごく たくさんの
人間さんたちの
お家や道路があって、

とても複雑 なのですが…




かみね、

ちゃんと
『地図アプリ』
を 使いながら
訪問しておりますから、

ご心配には 及びませんっ




かみね は
そう言うや いなや、

袖の中に入れていた
『スマートフォン』
(みたいなもの)
を 取り出し、


師匠を 仰ぎ見ながら、

うれしそうに
「地図アプリ」の 使い方を
説明しはじめるのでした。





( 並外れた『神通力』を
持っておるのじゃから、

自分の 能力 で
調べるなりしたほうが
早いと思うのじゃが…


こういう
ミーハー なところが、
どうにも
理解に苦しむ子じゃわい… )




キツネの おじいさん の
困り顔にも気づかず、

かみね の スマホ談議 は
続きます…





2月の 晴れた公園には、

ゆるく おだやかな風が、
流れておりました。



   浮間公園の林






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