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第3章『しあわせ の「正体」』→ もし『お金』が 無限に手に入ったら? |
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続いての「しあわせ」は、 『お金』について でしたよね。 | |
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ふきくん、 『お金が 無限にあったら』 何をされますか? | |
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む、「無限の お金」 なんて言われても、 ちょっと イメージできなくて… | |
これは、誰にとっても 同じ思いでしょう。 ミューラー も、 コホンと 咳ばらいをして、 こう 言いなおしました。 | |
失礼しました。 それは そうですよね。 では 取りあえず… 『1兆円』を 手に入れたら、 何に使いたいか? …を 考えてみましょう。 | |
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い い い 1兆円っっ !!!??? | |
ふきは、想像だけで 意識を失いそうに なってしまいました。 毎月毎月、 死にもの狂いで働いて、 必死に残業をこなし、 ようやく 30万円ちょっと を もらっている 20代後半の ふき にとって… いやいや、 そもそも 我々 一般庶民にとっても、 『1兆円』という金額は、 想像の範疇を超えており、 まったく 現実味が わきません。 なにしろ、 ふき が 今のままの収入で (年間 350万円ほど) 延々と仕事ができたとしても、 30万年間ちかく 働き続けなければ 手に入らない 圧倒的すぎる お金… それが、 『1兆円』 なのです。 | |
『1兆円』って、 どれぐらいの量なのよ? ミューラー。 ふき の財布に入ってる、 この「1万円札」が、 ドーンと あるわけでしょ? | |
お金には、 大して執着のない ネック が、 ふき の 1万円札を オモチャのように ピラピラと振っています。 ふきは、 猛然と それを取り返し、 大事そうに財布の中に しまい込みました。 | |
そうですね… 今の1万円札は、 「横16センチ、縦7.5センチ、 厚さは 0.1ミリほど」 だそうですから、 それが 1億枚 になると… | |
ミューラー は 目をつぶって、 暗算 を はじめました… | |
『縦・横・高さが それぞれ5メートル ぐらいの 立方体』 に なるのでは ないでしょうか? | |
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ミューラー の 解答に、 ふきたちは 仰天です。 | |
すごいねぇ。 このウチのリビングにも 入りきらない んじゃないの? | |
ふきは、 『大きさ 5メートルの 巨大なサイコロのような 札束の群れ』が リビングに鎮座する 光景を想像して… その 威圧感 に、 恐怖すら おぼえました。 | |
そんなに たくさんの お札だと、 きっと『重さ』も すごいのでしょうね… | |
かみね の質問に、 ミューラーは、 また すぐに目をつむり、 暗算を再開しました。 | |
1万円札 1枚は、 『約 1グラム』 だそうです。 だとすると、 1000枚で、1キログラム… 100万枚で、1トン… | |
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1億枚の 1万円札 は、 実に、 100トンもの 大重量 に なるわけですね。 | |
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普通の おうちの 床なんか、 一瞬で 抜けてしまいそう ですね… | |
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じゃあ、 その1兆円で、 底の抜けない 「超」頑丈な屋敷 を 買えばいいじゃん? | |
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なんだか、 本末転倒な 話 ですねぇ… | |
ミューラー の一言で、 その場の全員が あはははははは と ほがらかに 笑い合ったのでした。 | |
…えーと。 あれ? なんの話だっけ? | |
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そ そ そうでした。 「無限化」です。 『お金の 無限化』 について 話していたんでしたね。 | |
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… ったく。 ふき の バカが、 話を横道にそらす から こんな事に なんのよ? | |
思わぬ矛先が 自分に向けられ、 | |
いやいやいや!! 最初に横道に そらしたのは、 たしか、「ネッ … | |
と 反論しかけた ふき でしたが、 ネック による 弁慶の泣き所への一閃 が 頭をよぎり、 泣く泣く 話を先に進めることに しました。 |