サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第3章『しあわせ の「正体」』
もし『お金』が 無限に手に入ったら?


■もし『お金』が 無限に
手に入ったら?(2/2)


『1兆円あったら、何をする?』





『1兆円』もの
お金があったら、

そうだなぁ…


まず、
もう 働いたりなんかせず、
一生 遊んで暮らしたい
なぁ。






あんた、
『仕事は 社会貢献だ!』
とか 言ってたくせに…?






呆れ果てる
ネック でしたが、

そのあたりの素性は
先日 ふき から
事こまかく聞いたので、

今回は スルーしておく
ことにしました。





なるほど、

ふきくんは
「時間的な 余裕」
欲しいわけですね。





調べてみたところ、

この国で人間さんが
人並みの暮らしを
するためには、

『生涯で、2〜3億円』
の 資金が必要

だそうです。





ということは、

「1兆円の 使い道のうち、
2〜3億円分」
は、

ふきくん ご自身が
働かずとも生きていけるための、
さまざまな「諸経費」

使うことに
いたしましょう。





でも、まだあと
「9997億円」ぐらい
ありますよ、
ふきさん?

残った お金で、
何をされるんですか?




あふれるほどの自由な時間
が 手に入った。

次は…





欲しい「ゲーム」とか
「音楽CD」とか「本」とか、

いっぱいあるんだよな…

それ 買っちゃうよ!





時間も たーーっぷり
出来たわけだし、

遠慮なく
ガッツン ガッツン
遊びまくるぞ〜〜!!





分かりました。

それでは 思い切って、

『それぞれを
1万本ずつ買った』

と 考えて
計算してみましょう。





大ざっばに、

ゲーム で 5000万円、
音楽CD で 3000万円、
書籍 で 2000万円


ぐらいを 使うことに
なりそうですから…





全部 足すと、
1億円
ですね。

残り、9996億円
という所ですか…





ぜんぜん
減らないじゃん…

てか、ゲームとか
「1万本」も買っちゃって、
死ぬまでに
遊びきれんの?




「1日1本」
クリアしたとしても、

30年 ぐらい
かかっちゃいますよね…




ふきは、

30年間 1日たりとも
休むことのできない

ゲーム漬けの 地獄の人生
を 想像して、

吐きそうになりました…











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『使っても 使っても 使っても
無くならない 1兆円…』





よ、よしっ、
旅行だ 旅行!

パーッと 5年ぐらい
世界中をまわって、

贅沢の かぎりを
つくしてきてやる!





分かりました。

交通費や 宿泊費など、
細かいことは抜きにして、

「1日 100万円 使う」
と考えて
計算してみましょう。





5年間で、
約 1800日ですから…

必要経費は
『18億円』ですね。





残り、9978億円

やったぁ、ふきさん。

ついに
10億のケタの数字が、
「9」より小さい数字に
なりましたよ?





飛びはねて喜んでいる
かみね を見て、

ふき は、複雑な苦笑いを
うかべるのでした。








ほらほら、ふき
休んでんじゃないわよ。

残った 9978億円 で、
何すんの?





ごごご 『豪邸』
建てちゃうぞ!

芸能人が…

いやいや、
世界の大富豪が
住んでるような、

ありえないぐらい
滅茶苦茶にゴージャス

なやつを!





すると かみね が、

ポチポチと
スマホ(みたいなもの)を
操作しはじめました。





すごいですよ、
ふきさん!

外国の
大富豪さんたちって、

1000億円 ぐらいする
お家で 暮らして
いるそうです!





そう言いながら かみね は、

検索した
数々の 豪邸の画像 を、
ふき に 見せてくれました。





( いや、これもう
「家」じゃないよ…

ビルお城 だろ… )





ふきは、

写真の豪邸のような
広々すぎる空間 の中に
住んでいる
「ちっぽけな自分」
を想像して、

なんとも 陰鬱な気分に
なってしまいました。








でも、

あと まだ、
9000億円 ほど
残っていますよ?

ふきくん。





ふきさん、

がんばって がんばって!





とっとと
悪い頭 しぼって
考えなさいよ!

この エセ大富豪!





3匹に せまられて、
ついに ふき
涙目になってしまいました。




む む む 無理だよ!

『1兆円』なんて
使い切れないよ!!









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『使いこなせない お金に、
「意味」は無い』





『無限のお金』を
持たせてやるって
言ってんのに、

たかだか
「1兆円」の はした金で
泣きごと
ほざいてんじゃないわよ、

ヘタレ!!






ふき の 憐れな絶叫が、
リビングに コダマしました。




なんで こんな
理不尽な理由で、
ネック のツメの一閃
食らわなければ
ならないのか…??



『これが 金持ちの苦悩か…』





ふきは、痛みで
床を転げまわりながら、
意味不明な悟り に 達し、





かみね
真っ青になって 右往左往…




そんな修羅場を
物ともせず、

ミューラー
ゴーイングマイウェイ
説明を続けます。





たしかに、
「お金」が 大量にあれば、

資本主義社会に
おいては、

その行動の 可能性は
大きく広がります…





でも、

ふきくん自身に
「知識」や「選択眼」が
無ければ


巨大な「お金の力」を
手に入れたとしても、

「有効活用」することは
難しい…





「その人自身の能力」に
見合った「お金の力」

あってこそ、

はじめて お金は、
しあわせを得る『手段』
に 成りうるのであって…





決して、
『お金』そのものが
「しあわせ」の本体
というわけではない…

という事が、

お分かりいただけたのでは
ないでしょうか?






ミューラー
そんな言葉が、

痛さで 床をのたうちまわる
今の ふき の耳に、
届いたかどうか
は、

はなはだ 疑問ですが…


  





この国の人々の個人収入は、
決して「生きるか死ぬかギリギリ」
というほどではありませんが、

「何かを成そう」としたとき、
あまりに中途半端で
物足りない
ように思えます。


切羽つまっては いないけれど、
大きな行動を起こすには
躊躇する資金力…



ある意味 それが、
この国の人々から
積極的な お金への探求を阻害し、

「気力」や「思考」を
奪ってしまっている

のかも知れませんね。


【下へ 続きます】



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