■ ふき に 出された、最終試験(2/3)






実は 最近の ふき は、

こうやって ネックたち と
「しあわせ」 について考え、
語り合う時間に、

今までの自分の人生では
味わったことが無いような
深い喜び
を感じていたので…



当初の理由は、
ほぼ どうでもよくなって

ほとんど忘れ去って
しまっていたのです。





えーと… あれですよ、あれ。

う〜〜ん と…


…そ、そう!

僕が本当に 『 不幸者 』 かどうか?

を、教えてもらうため
ですよ!






そう言いながら ふき は、

「そうか。 最初は そうだったんだ…」





と、ちょっとビックリ
してしまいました。






で、どうだったの?

これまでの あたしらの
話を聞いてみて。



今でも、あの夕方の
公園のときみたいに、

ムカッ腹が立つ?





そう茶化しつつも、

ネック には ふき の 回答が
見えているようでした。





いや、今でも自分のことを
「不幸者」 だとは思いませんよ?


少なくとも、

『 社会的には 』… ね。





ふき は、

ネック と 会った当初のような、
ちょっと小ナマイキな感じで、

そんな事を語りだしました。





ただ それは、

今 自分のいる 「社会」 とか、
世の中の 「価値観」ってものが、

ずっと永遠に変わらないように
思いこんでいた
から、

そんなふうに
感じていただけで…





今の社会が
ちょっとでも変化したり、

自分が別の社会
(外国とか)に移ったら、

自分の抱えていた
「しあわせ」 なんて、

アッというまに
揺らいじゃうものなんだな…


ていう 恐ろしさだけは、

悔しいけど、ネックさんたちの話で
ハッキリと自覚させられた
感じがしていますよ…





ネックが、少しほほえんで

うなずきました。









僕は、「不幸」 では
ないかもしれないけど、

「しあわせ」 でも なかったんだなぁ…


って、思い知らされた感じかな?


『 自分が本当に進みたい方向 』
『 進むべき方向 』 も、
よく見ようとしないまま、

足を止めて、大事な人生の時間を
ムダにしてしまっていたんだなぁ…
って…





そう言いながら ふき は、

あらためて 今までの
自分の 『 人生の足踏み 』
後悔
するように、

悲しそうな顔で うつむき、

重い ため息を はいたのでした。





すると ネック が、

前足で ふき の 脇腹を、
ポスン と 叩きました。







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