■ ふき の悟りと、ネック の告白(2/9)






ふき は、

この1週間で感じた
さまざまなことを、

ネックたち に
説明していきました。









『 買い物をするときに、
自分にとっての 品物の価値について、
深く考えるようになったこと 』…


『 自分の仕事が、どのようなかたちで
世の中につながっているか? を、
意識するようになったこと 』…


『 人間関係が、なんとなく
良い方向に変わってきたこと 』…


『 今までに無い、
高いモチベーションで、
転職を考えるようになったこと 』…





また、それ以外にも、

「生存本能」 という物の見方
を 知ったことで、

今までは 「複雑すぎて理解すら不可能」
と 思いこんでいた
世の中のさまざまな物事が、

実は、『 バカバカしいほどシンプルな
裏側 (個人の欲望) から生えた枝葉に
すぎないケースが、かなり多い 』

ことに 気づいて、

仰天するやら、あきれるやら…






といった経験を、
いくつも してきたことを、

思い出せるかぎり
説明してみたのでした。






その間、ミューラー は、

何度も何度も 静かにうなずき、


かみね は、

ときに袖を口元に持っていって
目をうるませ、


ネック は 無言で、

しかし、おだやかな表情のまま、

ふき の話に
耳を傾けるのでした…


    







さて、

こうして ふき は、

「この1週間の気づき」
語り終えたのですが…



3匹は、なにかを
深く考えているようで、

自分の少し下を向いたまま、

なかなか ふき
答えようとはしませんでした…




そんな中、

最初に口を開いたのが、
ネック でした。





なるほどねぇ。

ふき は、だいぶ
飲み込めてきたようだね。


「自分たち人間も ただの生物」 で、
「生存本能に 振り回されてる」
ってことが、

「良い」 とか 「悪い」 とかじゃなくて
単なる 『 事実 』 なんだ
って…





ネック の ほのかな笑顔を見て、

ふき は ドキドキしながら
たずねました。





ということは、

『 最終試験 』 は…


合格?





その言葉に、

ネック は しばらく、
ふき を 見つめながら、

こんなことを言ったのでした。





うーん… いや。


最後に、大切なことを1つだけ

質問することにするよ、ふき



合格かどうかは、

その答え次第だね。





ふき は、

ゆるみかけた気持ちを、
あわてて しめなおしました。










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