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そうなのです… ふきくん。 「自分が生き残ること」 が、 生物最大の しあわせ なら、 『 自分が死んでしまうこと 』 こそが、生物最大の不幸 … | |
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なのに、全ての生物は、 生物である以上、 必ず この 「最大の不幸」 に向かって 日々をすごしている のです。 こんなに 「悲しい矛盾」 が、 他にあるでしょうか…? | |
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そして、良くも悪くも、 それ(死)を明確に意識して 生きている生物は、 地球上では おそらく、 人間さんたちだけ なのです。 | |
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だからこそ、人間さんたちは、 ときに フィクションの中で、 『 永遠の命 』 を 手に入れる物語や、 『 永遠の命 』 を 持つ生命体 を想像したり、 ときに、そうした薬や伝説を 躍起になって探し、 研究してきたのだと思います… | |
人間は、「高度な大脳」 を 手に入れたことで、 「目先の今」 だけではなく、 「将来的な危機」 にも 目を向けられるようになりました。 しかし、それは同時に、 自らに必ず降りかかる、 生物最大の不幸 『 死 』 という恐怖とも、 日々 向き合わざるをえない 結果を 招いたのです… | |
絶対に手に入らないからこそ、 『永遠の命』 を求めて やまない んですね… あたしたち 「神さま」 だって、 それは生物さんたちよりは 長寿ですけど、 「永遠」 には 存在できませんから、 なんとなくですが、 お気持ちは分かります… | |
そんなことを寂しそうに語る ミューラー や かみね … しかし、 なんと そのとき、 ふき が その意見に 異を唱えたのです。 | |
いや… 『 永遠の命が無い 』 ってのは、 ちょっと違うんじゃないかな? | |
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