| |
おぬし 最近… なにか 体のほうで 変わったこと は ないかの? | |
| |
その… 「どこか 痛い」とか、 「疲れやすくなった」とか… | |
おじいさん の 意外な話の展開に、 ネック は キョトンとしつつ、 答えました。 | |
え…? 無いよ、別に。 体で おかしいとことか… | |
| |
…そうか。 | |
困ったような顔をして 下を向いている おじいさん の 様子に、 ネック も、不穏なものを 感じはじめました。 | |
…えーと、なに? それって、あたしが 病気か なにかに なってる… てこと? | |
| |
うむ… どうもな… 『ガン』に かかって いるらしいのじゃ… | |
| |
… ガン ?? | |
首をかしげる ネック に、 おじいさん は、 「ガン」が どういう病気か を 説明しました。 話を聞いている ネック の 顔が、 じょじょに 青くなっていきます… | |
え… なにそれ…? それじゃ、 あたしの「ガン」って、 もう 治らないの? | |
| |
や、やだよ! あたし、そんなので 死ぬなんて、 ゴメンだかんね! | |
そのとき ネック は、 先ほどの おじいさん の 『相談』という言葉を 思い出しました。 | |
…あ! な、なんだ、 そういう事か。 じいさん、分かったよ。 | |
半泣きになっていた ネック が、 パッと 笑顔になりました。 | |
あたしの 「2つ目の 願いごと」は、 『 ガンを 治す 』 に するよ! パパーッと やっちゃってよ、 「ガン」ってやつの 治療 をさ。 | |
そう言いつつ ネック は、 さらに すばやく 頭をはたらかせました。 | |
…あ、いやいや、 ちょっと 待って。 どうせならさ、 『 永遠に 生きれる 』 ようにしてよ、 あたしのこと。 | |
| |
それだったら、 『ガン』が 来ようが、 寿命 が 来ようが、 おかまい無しじゃん。 さえてるね〜、あたし。 よし、これに決定だ! | |
ところが、 おじいさん は、 ウキウキしている ネック を 見つめながら、 本当に 申し訳なさそうに 首を振ったのでした。 |