ネック は、 しばらく うつむいて 考えこんでいましたが… やがて 大きく深呼吸して、 フンッと 鼻で笑いました。 | |
よーし、分かったよ、 じいさん。 2つ目の願いは、 『 ガンの痛みを 取りのぞく 』! 3つ目は、 『 あたしの寿命が終わったら、 あんたら「神さま」みたいな 存在にしてもらう 』! | |
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その 提案、 受けようじゃないのさ。 | |
ネック の 言葉に、 ホッと しつつも、 まだ、申し訳なさそうな 顔をしている おじいさん の 脇を、 ネック は、 前足で ド突きました。 | |
ほら! いつまでも シンキクセー顔 してないで、 とっとと『2つ目の 願い』、 かなえなさいよ! あんたが グスグスしてるうちに、 あたしに 『ガンの 痛み』が 出てきちゃったら、 どう責任とってくれんのよ!? | |
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あー イヤだイヤだ。 年寄りは、 すっトロいから 面倒だわ。 | |
キツネの おじいさん は、 困ったように笑いながら 立ち上がり、 今後、 ネック の 体の中の 「ガン」が、 ネック を 痛みで 苦しめるようなことが 無いよう に、 不思議な力 を ほどこしてくれたのでした。 木もれ日の下にいる ネック の 白い体は、 不思議な力を受けて、 しばらく キラキラと やさしく輝いていました… 彼方の、公園の入口に、 「ネコご飯」を 持った 近所の人間たちの姿が 見えはじめました。 それに気づいた ネック は、 おじいさん に 向かって ニヤリと 軽くほほえみ、 大好きな「ゴハン」 めがけて、 軽やかに駆けていった のでした… | |
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