■ 白猫ネックの望んだ
『2つ目の 願い』(7/7)

『その 提案、
受けようじゃないのさ』





ネック は、

しばらく うつむいて
考えこんでいましたが…



やがて
大きく深呼吸して、

フンッ
鼻で笑いました。





よーし、分かったよ、
じいさん

2つ目の願いは、
『 ガンの痛みを 取りのぞく 』!

3つ目は、
『 あたしの寿命が終わったら、
あんたら「神さま」みたいな
存在にしてもらう 』!





その 提案、

受けようじゃないのさ。





ネック の 言葉に、
ホッと しつつも、

まだ、申し訳なさそうな
顔をしている
おじいさん
の 脇を、




ネック は、
前足で ド突きました。






ほら! いつまでも
シンキクセー顔 してないで、

とっとと『2つ目の 願い』、
かなえなさいよ!



あんたが
グスグスしてるうちに、

あたしに
『ガンの 痛み』が
出てきちゃったら、
どう責任とってくれんのよ!?





あー イヤだイヤだ。

年寄りは、
すっトロいから
面倒だわ。





キツネの おじいさん は、

困ったように笑いながら
立ち上がり、


今後、
ネック の 体の中の
「ガン」が、

ネック を 痛みで
苦しめるようなことが
無いよう
に、

不思議な力
ほどこしてくれたのでした。







木もれ日の下にいる
ネック の 白い体は、

不思議な力を受けて、

しばらく キラキラと
やさしく輝いていました…









彼方の、公園の入口に、

「ネコご飯」を 持った
近所の人間たちの姿


見えはじめました。




それに気づいた ネック は、

おじいさん に 向かって
ニヤリと 軽くほほえみ、


大好きな「ゴハン」
めがけて、

軽やかに駆けていった
のでした…



  


   






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