そんなふうに 1つ1つ 考えていくと、 ふき の 中の 「やる気」や「勇気」は、 ポロリ… ポロリ… と、 少しずつ、確実に、 はげ落ちていく のでした… ささやかながらも ようやく手に入れた 「空いた時間」なのに、 『まずは 1つでも 「企画書」を形に!』 という その気持ちが、 すでに 湧かなく なっていたのです。 そして、そんなとき… ふき は、『あの本』に 出会ってしまったのです。 人生の「前進」に 恐怖を感じるように なってしまった ふき の 心は、 その反動のように、 「子供のころの趣味」の 再確認・再体験 へと 傾いていったのですが… その1つが、 『天文(宇宙)』でした。 | |
子供のころ 大好きだった 『天文』だけど… あれから ずいぶん 時間も たっちゃったし、 今の「最新の情報」で 説明してくれてるような、 そんな本が ないかなぁ? | |
…と、本屋 や ネット を まわっていたところ、 ふき は「その本」と 出会いました。 最新の 科学と観測技術 によって 解明されてきた 「最新の 宇宙観」を、 分かりやすく 解説してくれている 興味深い その本を… ふき は、 寝る前の ささやかな 楽しみとして、 毎夜のように 読み進めていきました。 そして その本は、 終盤に、 こう 語ったのです。 『 この宇宙は、 はるか遠い未来に、 100% 終わりを迎えて しまいます 』 『 これを、 「熱的終焉」と呼びます 』 と… |