そんな 悲しい気持ち で、 トボトボと 波打ち際を歩いていた ふき でしたが… ![]() ふと、 先ほど体験した ビックリ事件 を 思い出して、 うつむきぎみだった顔を フッと 上げました。 ![]() 駅前のコンビニで あたたかい肉まん を 買った ふき は、 近くの砂浜へ出て、 寒空の下、 それを食べながら 歩いていたのですが… 突然、 1羽の 茶色い大きな鳥 が、 その 肉まんを かっさらっていって しまった のです。 ![]() ただ、 肉まんを盗られた直後は 本当にビックリした ふき でしたが… 犯人である 大きな鳥が、 その足で 危なっかしく 肉まんをつかんだまま、 必死に体勢を 立てなおして上昇し、 一目散に、 巣があるであろう 丘の上の林に飛んでいった、 その姿を見ているうちに… なにか 久しぶりに、 とても すがすがしい気持ち に なれたのです。 ![]() それは、 あの大きな鳥の、 『 必死に ガムシャラに、 自分たちの生存のために、 打算も妥協もなく 生きている姿 』に、 今の自分には無い 「ひたむきな まっすぐさ」 を 感じたからかも しれません。 ![]() |