■ あの日、ふき が見たものは 3
僕らは まるで…(1/9)





そんな 悲しい気持ち で、

トボトボと
波打ち際を歩いていた
ふき でしたが…






ふと、

先ほど体験した
ビックリ事件
思い出して、

うつむきぎみだった顔を
フッと 上げました。






駅前のコンビニで
あたたかい肉まん
買った ふき は、

近くの砂浜へ出て、

寒空の下、
それを食べながら
歩いていたのですが…




突然、

1羽の 茶色い大きな鳥 が、

その 肉まんを
かっさらっていって
しまった
のです。







ただ、

肉まんを盗られた直後は
本当にビックリした
ふき でしたが…



犯人である 大きな鳥が、

その足で 危なっかしく
肉まんをつかんだまま、

必死に体勢を
立てなおして上昇し、

一目散に、
巣があるであろう
丘の上の林に飛んでいった、

その姿を見ているうちに…



なにか 久しぶりに、

とても
すがすがしい気持ち

なれたのです。






それは、
あの大きな鳥の、

『 必死に ガムシャラに、
自分たちの生存のために、

打算も妥協もなく
生きている姿 』
に、


今の自分には無い
「ひたむきな まっすぐさ」
を 感じたからかも
しれません。









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