■ あの日、ふき が見たものは 3
僕らは まるで…(2/9)





最近の 自分は、

少し「遠く」を
見すぎていた
のかも
しれないなぁ…



そんなふうに
考えてみると、


ふき の 顔に、
久しぶりの ほほえみ
浮かぶのでした。




もしくは、

『 吊り橋効果 』って
やつかな?


…いや、
それは ちょっと
違うかなぁ。





最近 勉強しはじめた
「心理学」の中で
見つけた言葉を思い出し、

苦笑した
ふき でしたが…



こんなふうに
心の中に、

小さく あたたかい灯が、
ポッと ともった
のは、

どれだけぶりの
事でしょう…








…あれ?




考え事をしたまま

波打ち際を
歩きつづけていた
ふき は、


自分が、今まで
来たこともなかった
見知らぬ「岬」 の ふもとに

来ていることに
気がつきました。








岬の高さは、
10メートルちょっと

といった所でしょうか?



見上げると、

岬の上には
白い灯台 が 建っていて、

遠い海を望む
その頭頂部だけが、

少しだけ顔を
のぞかせています。




それと気づいて
あたりを見まわすと、

ふき のいる 波打ち際は、
もはや 今までのような
砂浜ではなく、

砂の かわりに
巨大な平べったい
1枚岩が、

そこかしこに
敷かれている、

そんな 変わった場所

でした。









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