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最近の 自分は、 少し「遠く」を 見すぎていたのかも しれないなぁ… | |
そんなふうに 考えてみると、 ふき の 顔に、 久しぶりの ほほえみが 浮かぶのでした。 | |
もしくは、 『 吊り橋効果 』って やつかな? …いや、 それは ちょっと 違うかなぁ。 | |
最近 勉強しはじめた 「心理学」の中で 見つけた言葉を思い出し、 苦笑した ふき でしたが… こんなふうに 心の中に、 小さく あたたかい灯が、 ポッと ともった のは、 どれだけぶりの 事でしょう… | |
…あれ? | |
考え事をしたまま 波打ち際を 歩きつづけていた ふき は、 自分が、今まで 来たこともなかった 見知らぬ「岬」 の ふもとに 来ていることに 気がつきました。 | |
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岬の高さは、 10メートルちょっと といった所でしょうか? 見上げると、 岬の上には 白い灯台 が 建っていて、 遠い海を望む その頭頂部だけが、 少しだけ顔を のぞかせています。 それと気づいて あたりを見まわすと、 ふき のいる 波打ち際は、 もはや 今までのような 砂浜ではなく、 砂の かわりに 巨大な平べったい 1枚岩が、 そこかしこに 敷かれている、 そんな 変わった場所 でした。 |