■ あの日、ふき が見たものは 3

僕らは まるで…(4/9)





石柱の てっぺんには、

これも海水、
あるいは風雨に
削られたのでしょうか?


直径 30〜40センチの
「くぼみ」
が開いて
いるようです。








ふき は、
石柱の横を
通りすぎるとき、

何げなく その
「てっぺんの くぼみ」
覗きこんだ のですが…



途端に、



えっっ!??


と 叫んで、

棒立ち
なっていました。




「くぼみ」は、
カラでは なかった
のです。





そこには、
まんまんと 水が
たまって
おり、


信じがたいことに、
その水中では

小魚たちが
スイスイと泳ぎ回って
いたのです!











ふき は しばらく、
「くぼみ」を覗きこんだまま、

ポカーンと
硬直していました。



その口を、
石柱の「くぼみ」のように、
開きっぱなしにして…







下を見れば、

この石柱の てっぺんは、
海面から 2メートル近くも
高さがある
のです。



どうやれば 小魚たちが、

こんな高い「くぼみ」に
飛び込めると
いうのでしょう…???







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