■ ふきの 悲しい決断(3/6)





旅から帰った僕は、

すぐ、会社の同僚たちと
「話し合い」

してみたんだ。





今は たしかに、

うちの会社は
儲かっている
けど、


これは、他の会社の
アイディアを盗用して、

事前の「研究開発費」を
使わずに済んでるだけ

だからで…





こんな事してちゃ、

会社として、
他社や ユーザーからの
信用を失って、


いつか 絶対に、
商売が回らなくなる…


だから 皆で、
『 自社オリジナル 』の
企画を作るなりして、

上層部に働きかけて
みないか?


って、ね…





…で、

会社の みんなは
なんて言ったの?




そうたずねた ネック も、

そして、ミューラー
かみね も、


ふき の 答えが
分かる気がしました。




皆、キョトンとしてたよ…

苦笑したり、
少し怒ってるやつも
いたなぁ。


「なに 心配性なこと
言ってんだ?」

とか、

「お前は 疲れてるだけだ」
とか、

「おかしな宗教に
洗脳されたんじゃね?」

とか 言われたよ…





あと、

「他の会社だって
似たようなものなのに、
うちだけパクらないのは
むしろ オカシイ!」

とか、

「文化は、パクり合いによって
向上してきたんだ!」


「企業として、最小の労力で
利潤を上げているわけだから、
むしろ 我が社は立派!」


って 意見もあったなぁ…





ミューラー が、

悲しそうに
ため息をつきました。




そこまで行くと、
『詭弁(きべん)』
の 域ですね…


たしかに
「文化・文明」というものは、
0から生まれるのはマレで、

ほとんどが、
「過去に あったものの
改良・複合」
によって
進化してきました。





でもそれは あくまで、

「結果的に」
そうなっているだけで、

『 最初から新しいものを
生み出す努力もせず、


他者の作ったものに
適当に手を加えて、


さも新製品・新技術のように
いつわって販売する 』

のとは、

根本的に違います。






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