■ ネックの望んだ、
最後の願い 1(2/8)





それにじゃ…




夕空を眺めている
ネック の 後姿に、

キツネの おじいさん は
続けました。




そんな事に
「3つ目の願い」を
使ってしまっては、

『おぬしの 長生き
のために使う分』
が

無くなって
しまうじゃろうて。





もちろん
キツネの おじいさん も、

ネック が 本気で
「1年中 春にして」と
言ったわけではない事は
分かっておりました。



…ただ、

ネック からは、
ちょっと 意外な答え が
返ってきたのです。





その事なんだけど、さ…


なーんか 今イチ、
魅力を感じないのよ。

『長い寿命』って やつに。





キョトンとした
顔つきになった
おじいさん に かまわず、

夕空を眺めたまま、
ネック は 続けます。





あたしは 死んだら、
「3つ目の願い」の効果で、

じいさんたちみたいな
『神さま』になるんでしょ?





そうじゃ。

残念ながら
「神通力」などは使えんが、

おぬしら「生物」とは
また違った存在
になる…





病気にも ならず、

今後 500年ほどは
十分に生きれる
じゃろうて。






あたしは 別に、
「神通力」なんて
いらないよ。

ただ、ね…





ネック が
苦笑しながら振り返り、


頭上に浮かぶ
キツネの おじいさん を
見上げました。




「寿命」ばっかり
たくさん もらっても、

『だから何?』って
感じなのよね。






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