■ ネックの望んだ、
最後の願い 2(4/10)

『生きる意味の「正体」 教えてやるにゃー』





ここで ネック は、

ちょっと
声のトーンを下げて、
こう続けました。





あと…

あんたの
言いたいことは
分かるよ。


「なんで、せっかくの
長い寿命を捨ててまで、
ふきを教育するんだ?」


…みたいに
思ってるんでしょ?





そう 問われて、

神さま は 困ったように
うなずきました。








あたしさ。

「自分が もうすぐ
ガンで死んじゃう」

って 知って、

すごく
ショック受けて…





でも、

あんたの力で
「500年ぐらい生きれる
ようになれる」

って 聞いて、

すごく安心して…





だけど…

何て いうんだろ?


不思議と それほど
『うれしい!』とは
思えなかった
のよね。






キツネの おじいさん は、

ただ静かに、
ネック を 見つめています。








なんでだろ…?
なんでだろ…?

って、ずーっと
悩んでいたんだけど、


あるとき
フッと 分かったの。






[章の 目次 に戻る]