ここで ネック は、 ちょっと 声のトーンを下げて、 こう続けました。 | |
あと… あんたの 言いたいことは 分かるよ。 「なんで、せっかくの 長い寿命を捨ててまで、 ふきを教育するんだ?」 …みたいに 思ってるんでしょ? | |
そう 問われて、 神さま は 困ったように うなずきました。 | |
あたしさ。 「自分が もうすぐ ガンで死んじゃう」 って 知って、 すごく ショック受けて… | |
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でも、 あんたの力で 「500年ぐらい生きれる ようになれる」 って 聞いて、 すごく安心して… | |
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だけど… 何て いうんだろ? 不思議と それほど 『うれしい!』とは 思えなかったのよね。 | |
キツネの おじいさん は、 ただ静かに、 ネック を 見つめています。 | |
なんでだろ…? なんでだろ…? って、ずーっと 悩んでいたんだけど、 あるとき フッと 分かったの。 | |
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