| |
あたしが 「神さまみたいな体」 になったら、 たしかに 当分は、 「死なない」 ようには なるだろうけど… | |
| |
それって 実は、 『生きてるわけでもない』 んじゃないの? って 事にね。 | |
そして ネック は、 自分自身の心 に 確認するように、 静かに クッキリと、 こう 結論づけました。 | |
「生きる」っていうのは、 『誰かとか、世の中に、 自分の考えで 何かをする』 って事なんだよ。 | |
| |
だから、どんなに 長い寿命が あっても、 『誰にも 何にも、 かかわれない』 ってのは、 生きてるとは 言えない んじゃないの…? って、 あたしは そう気付いたの。 | |
ここまで話した ネック は、 石のように固まったままの ふき を 見上げながら、 あらためて こう続けました。 | |
だから、 あたしは ふき に、 『生きる意味』 ってやつを 教えてやるの。 あたしが この3年間で 学んだことを、 絶対 こいつに 「教育」してやるよ? | |
| |
その後に もし ふき が、 「生きてみたい」って 思ってくれるように なったら… | |
| |
短かった あたしの一生にも、 『生きてきた意味』 ってのが あったことになるんじゃ ないのかなぁ? | |
|