■ ネックの望んだ、最後の願い 2(8/10)
『生きる意味の「正体」 教えてやるにゃー』





『自殺』という
悲しい決意を
忘れさった ふき が、

先ほどの木のベンチに
座らされ…



ネック も、

彼の そばに
チョコンと座ります。






…あっ と。

そうだ、じいさん





ネック
ハッと気づいて、

神さま を見上げました。





ついでで
悪いんだけど…

ふき の 記憶の中から、
「あたし」についてのもの


消しといて
もらえないかなぁ。





ネック の この言葉に、
神さま は 驚きました。





『3つ目の願い』に
関連するのであれば、
出来んことはないが…

本当に
それで良いのか?





うん。

ふき
『本当の生きる意味』
辿りつくまでは、

あたしは
「なつかしの かわいい白猫」
じゃなくて

『厳しい教師』のほうが
良いと思うの。





「感動の再会」
ってやつは、

ふき が すべてを
思い出したとき…


思い出すべき
『その時』が来るまで、

とっとこうと
思うんだよね。





たしかに、

「かつて なじみのあった
普通の子猫」が、

今になって 急に
人間の言葉を
話し出すよりも、


最初から
『人の言葉を話す猫』
として

いきなり ポンと
出会ったことに
しておいたほうが、



ふき
「納得」しやすいというか、

「良い意味で 開き直れる」
かもしれません。




神さま は うなずいて、

あらためて
ふき の額(ひたい)に
手をかざし、

彼のネック との
懐かしい思い出」
に、

一時的なフタ
ほどこしました。









[章の 目次 に戻る]