■ ネックの望んだ、
最後の願い 2(10/10)

『生きる意味の「正体」 教えてやるにゃー』





それでは、

あとは 頼んだぞ?

ネック





うん、じいさんもね。

あとは 頼んだよ?






今度こそ、
すべての下準備を終えた
神さま は、

しばらく 頭上から
ネック を見つめて
おりましたが…



やがて、

夕闇に とけるように、

ゆっくりと その姿が
消えはじめました。





それに ともなって、

かたまっていた
時間も また、

ゆっくりと
動きはじめるのでした…











ふき は、
公園のベンチの上で、
ハッ…! と 我に返りました。








めずらしく、

ふんわりとした
ぬくもりすら感じさせる、

おだやかな
1月の夕暮れどき




静かに藍色に
そまっていく
には、

チラチラと、
星が灯りはじめて
おりました…






   






[章の 目次 に戻る]