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第11章『人間は、地球最後の「はかない希望」』→ 「生物滅亡」を回避できるかもしれない 『一縷(いちる)の望み』? |
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ただ、なぁ… |
そうは言っても、 『いつか、宇宙が 終わる』 という結末が 前提としてある以上、 どんなに 「今」の我々の生き方 を 変えたところで、 やっぱり それらは 『いつか、無駄に 終わる』 のではないでしょうか? 『「宇宙が終わる」という事実を、 あえて無視して』… と 言われても、 そんなものは それこそ、 悲しい 現実逃避 に 過ぎないのでは…? ![]() ![]() そんなふうに 思い悩む ふき に、 突如 ミューラー が、 場を震撼させるような 『意外な話』を 切り出したのです。 | |
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そう おっしゃらず、 考えてみましょうよ、 ふきくん。 いつか「この宇宙」が 静止してしまう 悲しいときが訪れても… |
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もしかしたら、 『別の宇宙』は まだ 動いてくれて いるかもしれない のですから… |
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は…? べ、別の宇宙?? |
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ど、どういう事 なのでしょう?? |
絶叫・愕然 する ふきたちの後ろで、 ネック が ニヤリ顔になりました。 | |
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初耳だね、ミューラー。 『別の宇宙』… か。 詳しく 聞かせて もらおうじゃないの、 その話。 |
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はい。 これは、あくまで 『可能性の 話』として 聞いていただきたい のですが… |
ミューラー は、 「隠し玉」が 成功して ちょっと うれしそうな… 一方で、 ふきたちに 過剰な期待をさせないよう、 慎重に言葉を選びつつ、 こう言いました。 | |
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実は、 『宇宙は、1つでは ないかもしれない のです。 |
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つまり、 「われわれが今 住んでいる この宇宙」以外にも、 別の宇宙が 存在するかもしれない… そんな『考え方』が あるのです。 |
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「考え方」… という事は… |
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はい、 いまだ 発見も されていなければ、 理論や証明も なされていません。 |
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現時点では、 本当に 単なる 『可能性だけの話』 に すぎないのです。 |
天文に関する 知識の無い かみね は、 すでに チンプンカンプン でしたが… ![]() それでも、 この話から ただよう 『一縷(いちる)の 望み』 の 匂いに、 興味シンシン、 おひげピンピン で 展開を見守るのでした。 ![]() ![]() |