サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第0章『白猫ネックと 出会った日』
ふき、白猫を相手に 世の中をグチる


■ ふき、白猫を相手に
世の中をグチる(2/4)


『上司も 部下も 客も、
バカばかり!』





なーんで、
オレが作ったわけでもない
ゲームの『クレーム』
を、

オレが頭 下げなくちゃ
ならないんだか…


作った奴が、
自分で責任とれよ。
クズ開発者どもが…





そんなふうに語りつつも、

ふき は、白猫 の頭の
てっぺんあたりを、

指の先で チロチロと
なでました。




白猫 のほうも、
まんざらでもないようで、

おだやかに
目を細めています。









つーか、
電話して来る奴らも
アレだよなー。

なんで 平日の昼間に
うちの会社に
電話して来れんだろうね?

『 糞(くそ)ニート 』
って やつかな?





少しはオレらみたいな
「会社員」さま
見習って、

就職して、仕事して、
社会の役に立て
っての。





ここで ふき は、

ベンチに座ったまま、
背もたれにベターンと
背中をつけるように のけぞり、

ダルそうに
夕空を見上げました。






あと、
あれなんだよなぁ。

うちの会社の『上司』も、
頭の古い バカ
が 多いから、

働いてて 全然、
ヤリガイが 湧かない
んだよ…





「お前は 若いから
分かってない」

とか、

「昔は こうだった」
とか 言われても、

こっちとしては
『知るか!!』
て 話なんだよ。






でも、

じゃあ 逆に、
『オレより若い奴ら』

オレんとこの部署の
部下や バイト君たちが
頼りになるか?っていうと、

全然 そんな事もない
んだよな…





あいつら 全然、
自分で考えて
動こうとしない

んだよ。


『指示待ち人間』
ってやつ?

恥ずかしくないのかねぇ。





上からと 下からの
「低能サンドイッチ」で、

こちとら 日々、
神経 すり減りっぱなし
だよ…





イライラしてきた ふき は、

いつのまにか
白猫 を なでる指先にも
力が入りすぎてしまって
いたようです。



『に゛ゃっ!』




と 不機嫌な声をあげて
こちらをにらんだ 白猫 を、

ふき は あわてて、
丁寧に なでなおす
のでした。

  






[章の 目次 に戻る]