★ ふき、白猫に世の中をグチる(4/4)





そんとき 周りの奴らは、
オレを見て どう思うかな〜?

「今まで、ふきって、
ありふれた地味な奴だと
ばかり思ってたけど、


あぁいうのが本当の
『幸福な人生』
だったんだ!


ああ! ふきさんの人生が
うらやましい!!」


なーんて 後悔したり
するのかな?





でも、そうなってもオレは
謙虚に こう言うつもりですよ。

『 いえいえ、
人の人生は それぞれで、
良いも悪いもありません。

偉くなっても 私は私です。

皆さんも あきらめずに
生きていれば、
そのうち私のようなチャンスが
きっと必ず訪れますよ! 』


…みたいにね。




あいつら、感動して
泣いちゃうんじゃね?


ぐひひひ〜〜





楽しくなってきた ふき は、

ベンチに座ったまま
そばの 白猫 を 抱きあげて、

赤ん坊を 「高い高い」
するように、

自分の目の上に
かかげました。

 




白猫の背後に広がる、

先ほどよりも
さらに夜に近づいた空には、

細かな星たちが、
静かにチラチラと
灯りはじめていました。










ふき の頭上から、

そんな星たちの輝き
にも似た、

美しく、しかし どこか
落ち着きのある声
が、
降ってきた
のは、

その時でした。





あんたが 「しあわせ者」?

頭おかしいんじゃ
ないの、あんた?






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