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第0章『白猫ネックと 出会った日』→ ふき、白猫を相手に 世の中をグチる |
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ま、でも、 なんだかんだでオレって、 「中流」っていうか、 結構 めぐまれた日々を 送れてる と思うんで、 悲観は してない ですけどね。 |
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結局 世の中、 オレみたいに、 堅実に生きてる人間 こそが、 『 本当の しあわせ者 』 なんですよ。 |
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それに こうやって、 糞つまらない イヤな仕事 でも とにかく 辞めずに こなし続けてれば… |
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そのうち どっかから ポン! と「チャンス」が やって来て、 30歳か 40歳ぐらいで ドーーンと 人生 逆転できるんじゃね? みたいに、 ポジティブ に 考えてますしね。 |
話しているうちに、 ふき の ニヒルな笑い は、 ニタニタ笑い に 変貌してきました… | |
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そんとき 周りの奴らは、 オレを見て どう思うかな〜? 「今まで、ふきって、 ありふれた地味な奴だと ばかり思ってたけど、 あぁいうのが 本当の 『幸福な人生』 だったんだ! ああ! ふきさんの人生が うらやましい!!」 なーんて 後悔したり するのかな? |
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でも、そうなってもオレは 謙虚 に こう言う つもりですよ。 『 いえいえ、 人の人生は「それぞれ」で、 良いも悪いも ありません。 偉くなっても、 「私は私」です。 皆さんも あきらめずに 生きていれば、そのうち、 「私のようになれるチャンス」が きっと必ず 訪れますよ! 』 …みたいにね。 |
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あいつら、感動して 泣いちゃうんじゃね? ぐひひひ〜〜 |
なんとも言えず 楽しくなってきた ふき は、 ベンチに座ったまま そばの 白猫 を 抱きあげて、 赤ん坊を 「高い高い」するように、 自分の 頭の上に かかげました。 ![]() ![]() 白猫の背後に広がる、 先ほどよりも さらに 夜に近づいた空には、 細かな星たちが、 静かにチラチラと 灯りはじめていました。 | |
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そんな 星たちの輝き にも 似た、 美しく、しかし どこか 落ち着きのある声 が、 ふき の 頭上から、 降ってきた のは、 まさに その時 でした。 ![]() | |
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あんたが『しあわせ者』?? 頭おかしいんじゃ ないの、あんた? |
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