サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第0章『白猫ネックと 出会った日』
ふき、白猫を相手に 世の中をグチる


■ ふき、白猫を相手に
世の中をグチる(4/4)


『オレみたいな堅実な人生こそが
「しあわせ」なんだよww』





ま、でも、

なんだかんだでオレって、

「中流」っていうか、
結構 めぐまれた日々を
送れてる
と思うんで、

悲観は してない
ですけどね。





結局 世の中、

オレみたいに、
堅実に生きてる人間
こそが、
『 本当の しあわせ者 』
なんですよ。







それに こうやって、

糞つまらない イヤな仕事 でも
とにかく 辞めずに
こなし続けてれば…





そのうち どっかから
ポン! と「チャンス」
やって来て、

30歳か 40歳ぐらいで
ドーーンと 人生
逆転できるんじゃね?

みたいに、

ポジティブ
考えてますしね。





話しているうちに、

ふきニヒルな笑い は、
ニタニタ笑い
変貌してきました…





そんとき 周りの奴らは、
オレを見て どう思うかな〜?


「今まで、ふきって、
ありふれた地味な奴だと
ばかり思ってたけど、


あぁいうのが 本当の
『幸福な人生』
だったんだ!


ああ! ふきさんの人生が
うらやましい!!」


なーんて 後悔したり
するのかな?






でも、そうなってもオレは
謙虚 に こう言う
つもりですよ。

『 いえいえ、
人の人生は「それぞれ」で、
良いも悪いも ありません。

偉くなっても、
「私は私」です。

皆さんも あきらめずに
生きていれば、そのうち、
「私のようになれるチャンス」が
きっと必ず 訪れますよ! 』


…みたいにね。






あいつら、感動して
泣いちゃうんじゃね?


ぐひひひ〜〜






なんとも言えず
楽しくなってきた ふき は、

ベンチに座ったまま
そばの 白猫 を 抱きあげて、

赤ん坊を
「高い高い」するように、

自分の 頭の上に
かかげました。


 




白猫の背後に広がる、

先ほどよりも さらに
夜に近づいた空には、

細かな星たちが、
静かにチラチラと
灯りはじめていました。



   








そんな 星たちの輝き
にも 似た、

美しく、しかし どこか
落ち着きのある声
が、

ふき の 頭上から、
降ってきた
のは、


まさに
その時 でした。








あんたが『しあわせ者』??

頭おかしいんじゃ
ないの、あんた?






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