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第2章『それって、しあわせ?』→ 南方からの客人 |
しばらく、 ぼんやりと その鳥を見つめていた ふき でしたが… 突如、目をいっぱいに見ひらき、 「金切り声」を上げました。 | |
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絶叫した ふき は、 その場に みっともなく 引っくり返ってしまった のですが、 鳥のほうも、 ふき の 声にビックリ仰天して、 その場に 引っくりかえって しまいました。 玄関の前で、ともに 引っくりかえってしまった ふき と 鳥 … しかし、 先に冷静さを取り戻した のは、 訪問客である 鳥 のほうでした。 鳥は立ち上がると、 カッターシャツに ついたホコリを 羽根でパタパタと はたき、 りりしくも あたたかい ほほえみ を浮かべて、 ふき に 挨拶をはじめました。 | |
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サラサラと流れるように 話し続ける このトンビ… よほど「話好き」のようです。 というか 本来、 『トンビが 人の言葉を話す』 のは、 ありえない異常事態 なのですが… すでに、 「しゃべる猫 ネック」と 1週間ほど暮らしている 実績(?)が あった ふき は、 そのあたりは、 スンナリ受け入れるというか、 考えるのをあきらめて しまい、 | |
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…と、 腰を抜かしつつも トンビに「勘違い」を詫びた のでした。 もっとも 当のトンビは、 そうした勘違いは さほど気にしていない様子で、 ふき の 顔を見上げて ニコニコしております。 そんな 気さくなトンビ を、 マジマジと見つめているうちに… ふっと、 ふきの 脳裏に、 ある光景 が よみがえってきたのでした。 |