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南方からの客人


■ 南方からの客人(5/5)

『派遣されし トンビ』





いつまで玄関で
ダベってるのよ?

ふき。




奥から
玄関に出てきたのは、

言うまでもなく、
白いメス猫「ネックさん」…




おや?
さすがは ふきくん。

こんな素敵な女性 と、
生活を共にして
おいでだったのですね。




私などが あがりこんで、

お二方の おじゃま だったり
しませんでしょうか?





トンビの紳士が、
そんなことを言って
ニッコリほほえんだので、

ふき は ムキになって
まくしたてました。





いや!

こいつは
勝手に 公園から
ついてきただけなん…


ぎぇっ!!




突如 絶叫して、
玄関に うずくまって
しまった ふき …





その足元で ネック が、

自分のことを 軽くあつかう
発言
をした ふき の、
その「弁慶の泣き所」に
一閃した 自分のツメ を、

静かに しまっています。

  




そして、
トンビの紳士に
ほほえみながら、

その、白く ほっそりした前足 を
優雅に差し出すのでした。




ま、こいつとは
色々あんのよ。

ちなみに あたしは
「ネック」ね。




あんたね?

キツネの じいさん が、
「後で 派遣する」
って 言ってたのは?




トンビの紳士は、
ネックの 言葉を受け、

それまでの
にこやか なほほえみを
さらに パッと輝かせました。




はい、初めまして!

わたくし、
『 ミューラー 』
と 申します!




そうでしたか…

あなたが「ご依頼主」
だったのですね。




そう言うと ミューラー は、

ネック の 前足と、
ふき の 手に、

自分の羽根を
「握手」するように
重ねました。





よろしく お願いします、
ネックさん!


そして、ふきくん!




  






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