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第2章『それって、しあわせ?』→ 頭脳明晰トンビ「ミューラー」 |
ネック の 話からすると、 「キツネの おじいさん」 というのは どうも、 昔話などに出てくる 「神さま」とか「仙人」 のような もののようです。 信じがたい話ですが、 こうして 猫 や トンビが 人間の言葉を話し、 高度な知性まで そなえている 以上、 その キツネの おじいさん とやらの 力は本物 … と 見るべきでしょう。 そんな恩人(?)を 『ジジィ』呼ばわりする ネックに、 ミューラー は 顔を青くしていますが… それにしても、 何やら おかしな話の流れ に なってきました。 ふき は 当初、 ネック は 「その場の 思いつき」で うちに来たのだとばかり 思っていたのですが、 実は 裏で、こんな準備も 進めていた とは… | |
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ふき が、そのあたりを たずねようとすると… 当の ネック は、 すかさず それをさえぎって こんな事を 言うのでした。 | |
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そうでした。 ふき は 今から、 自分の「しあわせ」に ダメ出し した ネック から、 その『納得のいく理由』を 説明してもらわなければ ならない のです。 先ほどは、 ネックの 唐突な雰囲気の 変化に押されて、 縮こまってしまった ふき でしたが… ミューラーが 来てくれたことで 場も 心も なごみ、 今は むしろ、 「ネックさんの説明次第では、 オレも ガツンと 言い返してやるぞ!」 ぐらいに、 気力が回復しておりました。 | |
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そんな会話を交わす 1人と1匹を、 ミューラー は、不思議そうに 見つめていたのですが… ふき から「事の経緯」を、 教えてもらうと、 このトンビ紳士、 急に 目を輝かせ、 声のトーンを 半オクターブほど上げました。 |