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第2章『それって、しあわせ?』→ 頭脳明晰トンビ「ミューラー」 |
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ネック の 言葉に、 ふき が 凍りつきました。 | |
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これから おそらく 展開されるであろう 『ふきの しあわせ』 への 反論 において、 この「口うるさい白猫」に、 『頭の良さそうなトンビ』 まで加わったら、 自分は どれだけ 不利になることか… と 思うと、 ふき は 目の前が 暗くなりました。 ただ、 当の トンビ紳士は、 「ネック の フォローのため」 というよりは、 純粋に、 『幸福』についての討論に 混ぜてもらえることが うれしくて たまらない という感じです。 | |
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ふき は、そんなふうに 考えなおしました。 さて、 そんなこんなで、 部屋の真ん中に輪をつくって座り、 お互いの顔を見つめる、 1人と、1匹と、1羽 … ふき ご自慢の「幸福」の、 一体どこが、 ネック の お気に 召さなかったのか… 『生きる意味の「正体」』 についての 討論の火ぶた が、 今 あらためて、 切って落とされました! …ただ、 そんな ワクワクドキドキ の 空気の中にあって、 ふき は 頭の片隅で、 なにか釈然としないもの も 感じておりました。 たしかに、 あの冬の日、ふき は、 「ミューラー に 肉まんを盗られる」 という、 ビックリの事件 に 遭遇しましたが… なにか もう1つ … 『とても 重大な事件』 が、起こっていたような 気がするのです。 | |
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そんな独り言を つぶやきながら、 首をかしげ、 苦笑いをする ふき を… ネック と ミューラー は、 ただ 、静かに 見つめるのでした … |