サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』→
第2章『それって、しあわせ?』→ 「お金」が たくさんあれば、本当に幸せ? |
| |
|
|
| |
|
|
| |
|
|
| |
|
|
突然の指摘に 大混乱する ふき に、 ミューラー が 解説した内容は こうでした。 | |
|
|
| |
|
|
| |
|
|
| |
|
|
| |
|
|
ふき にしては、 なかなか冷静な切り返し です。 …が、 ミューラー は 静かに首を振りました。 | |
|
|
| |
|
|
| |
|
|
|
「貯金が ダメージを受ける」 と 聞いて、 ふき は ギョッとして、 持っていた預金通帳を 握りしめました。 | |
|
|
| |
|
|
| |
|
|
| |
|
|
「どうなるでしょう」も へったくれも ありません。 自分の「1億円」が、 なぜか『1000万円』に ちぢんでしまった も 同然です。 今の世の中、 「1年間」暮らすのに 数100万円ほどは必要 なので、 1000万ぐらいの貯金では、 せいぜい「5年」もてば 良いほう では ないでしょうか…? つまり、 「年金」を考えなければ、 定年して 5年後には、 「無一文」になってしまう わけです。 そんな 未来の自分を想像して、 ふき は、ゾッと 震えあがりました。 もちろん、 「10倍もの 価値変動」が そう簡単に起こるとは 思えません。 でも、 先ほどの ミューラー の たとえ話は、 「30歳の時点で、 1億円を貯めていたとして」 という 破格の前提で 語られたものです。 普通のサラリーマンなら、 「2000万円」ぐらい貯めるのも 困難 極まりない はず… そして、 2000万円が 1000万円の価値に 下がるのには、 ほんの 『 2分の1の 価値変動 』で 事足りてしまいます。 それは、 結構 簡単に起こりうる事態 と 言えるのではないでしょうか? そして、 先ほど話したとおり、 そうした事態は、 近年の日本で、 実際に起きている のです。 「今の貯金」は 必ずしも『将来の保障』に なってくれるとは限らない … という事実が、 ふきにも、ジワジワと 理解できてきました。 |
もちろん、 お金の価値は 「下がる」ばかりでは ありません。 時には 「上がる」ことも ありうる のです。 でも、お金の価値が 国内で ゆるやかに 下がっていくのは、 その国の経済が、 安定して成長している証拠 でもあるそうです。 逆に 「お金の価値が上がる」のは、 その国自体が 衰退 して きているわけで、 むしろ 将来的には 『危険』な 傾向 なのです。 | |
|
|
| |
|
|
| |
|
|
| |
|
|
| |
|
|
| |
|
|
そんな ネック の言葉も 耳に入らないのか、 ふき は 震える手で、 預金通帳を開きました。 先ほどまで あんなに輝いていた 通帳の預金額 が、 一瞬、 「ただの無意味な 数字の羅列」に 見えたような気がして、 ふき は あわてて目をつぶり、 頭を強くふりました。 |