サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第2章『それって、しあわせ?』
「お金」が たくさんあれば、本当に幸せ?


■『お金』が たくさんあれば、
本当に幸せ?(3/3)


『お金は、自分らしい人生を作る
「手段」「道具」「可能性」』





あと、ミューラー
言わなかったから

あたしが
付け加えたげる けどね…




『 お金で 何でも買える
わけじゃない 』

てことも、

当然だけど
おぼえときなさいよ?




あんた 前に、
自分で言ってたじゃん。

若さは お金で買えない
ってね。





そう。

たしかに ふき は、
そう言いました。



まさか あの言葉が、
直後に 自分の首をしめる
ことになるとは…







必死こいて お金貯めて、

定年になって、
ようやく働かなくても
よくなった




でも、

お年寄りになった
あんたは、


そのあと、そのお金で
何するつもり
なの?




多分、できることは
かなり 限られる
と思うよ?


どんなに 大金つんでも、
時間 は…

「若さ」は もう、
元には戻んない

んだからね。





そんなふうに、
ちょっと イジわるく言った
ネック でしたが…



ふき の 丸まった
寂しそうな背中に気がついて、

「…ふん」
きまり悪そうに
横を向いてしまいました。


  





ただ、

ふき くん…





そんな空気を
とりなすように、

ミューラー は、
こんな話を始めました。




『 お金 』は、
ただ それを
「持っている」だけ では

「しあわせ」になれるとは
限りません
が…




それを 賢く「使用」
することによって、

「しあわせに生きれる確率」を
上げることができる物




人生の「本目的・最終目標」
ではないですが、

そこに到るための、
『手段 や 道具』
『可能性』


と 考えてみては
どうでしょう?




「手段」や…

「可能性」…?




その通帳の お金は、

ふきくん が、
ふきくん らしい人生」を
歩むため
の、

『 手段や 可能性の 1つ 』
です。




その お金を、
「どのタイミング」で、
「どう 活かすか?」


「意味」や「価値」を
持たせられるかどうか
は…




持ち主である
ふきくん 次第
だと、

私は思うのです。






そんなふうに言われて、

もう一度 通帳を開いた
ふき の 顔に、

少しだけ
光が ともったように
見えました。







ネック は、
ほっとした顔で、

トンビ紳士の横腹を
前足でテンテンと つつき、

その顔を見上げて
ニヤリと ほほえみました。



ミューラー
照れくさそうに、

その大きな羽根で
自分の頭をかいたのでした。


  






あたしたち動物も、
「食物」とかを貯めることは
あるけど、

しばらくすると
腐っちゃう
のよね…


「お金」も、ただただ
貯めるばっかだと、

別の意味で『腐る』
(使うべきタイミングを逸する)
こともあるかもね?



【下へ 続きます】



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