サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第2章『それって、しあわせ?』
『品物』をいっぱい 持っていれば、本当に しあわせ?


■『品物』を
いっぱい 持っていれば、
本当に しあわせ?


『品物は「無常」である』


執筆日 2015年頃   最終更新日 2023年 11月04日





昨日、お金について
ダメ出し(?)を食らったので、


その延長と考えられる
『 品物 』
人生の幸せ と主張するのは、

さすがに ふき も、
自信が無かったのですが…






思い返してみると、
あのとき ミューラー は、

『お金は、価値が変動する危険が
あるから、怖いのです』




と 言っておりました。




一方で「品物」は、

一度 買ってしまえば
自分だけのものであり、

自分の中の考えが
変わらないかぎり、

(その品物に飽きたりなどしないかぎり)
価値も変わらない
はずです。




( これは 結構、
行けるのでは? )




そう考えた ふき は、



「物」を たくさん持ってる
自分は、幸せ だよね〜?




と、今回も
主張してみたのですが…



ミューラー の 回答は、
「お金」のときと
似ているような 違うような、

とにかく、
以下のような感じでした。




たしかに「品物」は、
日々を快適にしてくれる要素
には 違いないですが…


「人生の目的」

「しあわせ そのもの」
とは 言えないと思うのです。




その理由の1つとして…

品物は いつか 必ず
壊れてしまいます
よね?




もちろん、
「命」「お金の価値」にも、
そうした面はありますが、

日々使い続け、消耗していく
品物 という存在
ほど、

『 いつか壊れる・無くなる 』
という未来を 容易に想像できる
ものはありません。




このような 概念
真理 を、

たとえば 仏教では、
『 無常(むじょう)』
と 称しています。




「 無情 」…??





ふき の キョトン顔を見上げながら、
その意味を察した ネック が、

「ふふん」と 鼻で笑いました。







ふき、あんた まさか、

「心が冷たい」って意味の
『 無情 』

勘違い してなくない?




そうじゃなくて「無常」よ?
『 無常 』


「どんな物事にも
永遠なんて無くて、
いつか必ず 終わりが来る」

って 意味ね。




そーんなことも
知らないんだ?

はは〜ん。





ネック に笑われて、
頭に血がのぼった ふき は、

彼女を見おろしながら、
精一杯 憎らしい笑み を浮かべて、
こう 言い返しました。




あー、はいはいはい、
なるほど なるほど。

そっちの「ムジョウ」のことね?

もっちろん 知ってるよ〜?




いやー、失敬失敬。

ここしばらく、
『 無情 』な 誰かさん
いっしょに暮らしてるもんで、

つーい「そっちの意味」かと
早合点しちゃっ…
グゲッッ






ネック
もはや 恒例のように、

ふき弁慶の泣き所
一閃し終えた自分のツメに、
フッと息を吹きかけ、
ゆっくりとしまい、



ふき は 恒例のように、
その痛さに 床を転げまわって
悶絶しています。


  




そんな 2人のやり取りを、
唖然として見ていた ミューラー は、


「ま、まあ、
それは さておき…」




という感じの空咳を
「コホン」と 1回入れて、
話を再開するのでした。



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『「品物」は、
幸せ そのものではなく、
幸せに近づくための「道具」』





その通りです。

私が お話ししたかったのは、
ネックさんが
おっしゃられたほうの
『 無常 』です。




先ほども お話ししましたが、

「品物」は いつか必ず
壊れてしまいます。




いつか必ず壊れる「しあわせ」
手に入れることが
主目的 に なってしまって
いるような生き方は、

ちょっと
「幸福」とは 言いがたく…




結局 これも、

「しあわせ」そのもの
ではない…


と 考えられるのでは
ないでしょうか?





ネック
「うんうん」と うなずいて、

ミューラー の 後を
継ぎました。




そーよ、ふき

たしかに
あんたの この部屋は、

いろいろ「品物」があって
便利だし 楽しい けど…




「この部屋に、品物を
そろえていくだけが
あんたの人生の目的」

なんて、

バカみたい じゃん?






「品物」ってのはね。

『 それを使って
何をするか 』

が 大切なの。




物に 囲まれたいなら、

『ホームセンターの
店員さん』

にでも なりなさいよ。






「ホームセンターの店員さん」は、

『商品』に 囲まれているのであって、
「自分の持ち物」に 囲まれてる
わけじゃ ないでしょうが…






…と言いたかった
ふき でしたが、

ネック
『するどいツメの一撃』を
1日に2回以上 食らう危険性

を 考えると、

さすがに 怖くて、
言い出せませんでした。





それに、

今の ネック の 言葉には、
確かに うなずけるものが
あります。







そんなふうに、
真摯な気持ちになっていた
ふき でしたが…


直後の ネック の 言葉が
彼を「逆なで」しました。





ちなみに、
あたしが あの壁で
ツメとぎ したのも、

あんたに『無常』を教えるために
わざと やったこと
なんだからね?

よーっく、感謝すんのよ?






うそだっ!

あれは あんたが
欲望に まかせ…







案の定 ふき は、
全部を言い終わらないうちに、
痛さで床を転げまわって悶絶し、


ネック は、自分のツメに
フッと息を吹きかけ、
静かに それをしまうのでした。


  




ミューラー は、
そんな2人を見つめながら、

「とほほ…」といった感じに
肩をすくめるのでした。








品物は、あくまで
「道具とか、
人生のアクセサリー」

すぎないのよ?

『人生の目的 そのもの』
ってわけじゃ無い

のよね。


そこんとこ、
勘違い すんじゃないわよ?



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