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第2章『それって、しあわせ?』→ 『友達』が いれば、本当に幸せ? |
ネック が 珍しく、 目を丸くして叫びました。 ![]() その ネック の 驚きように、 ふき は、今すぐ この世から 消えてしまいたいほどの 恥ずかしさに襲われました。 ![]() 自分には、 数100人もの友だちが あふれている と 思い込んでいたのに… 『自分や相手の人生の一部を 犠牲にしてでも、切れない間柄』 というハードルを1つ設けた途端、 ど〜〜 がんばっても、 「5人」しか、 候補が上がらなかった のです。 ![]() そのため ふき は、 「この後に ネック から 浴びせられるであろう あざけりの数々」を 回避しようと、 半狂乱になって、 その5人について説明し、 「数少ないけど、 大切な親友なんだ!」 ということを アピールしまくりました。 ![]() すると意外にも、 ネック も ミューラー も、 真顔で感心しつつ、 こんなことを 言い出したのです。 | |
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ふき も意外と やるもんだねぇ… まさか、5人も 親友がいたなんて… ねぇ、ミューラー? |
ミューラー も、 感慨深く うなずきながら、 しみじみと うれしそうに、 こう答えました。 | |
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まったくです、ネックさん。 まさか「5人」もの ご親友を ふきくん が お持ち だったとは… |
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実際、今の ふきくん の ご説明をうかがってみても、 たしかに お相手の方々は 「親友」と 呼ぶにふさわしい条件 を そなえていらっしゃるようです! |
最初は、 イヤミ を 言われているのかと 思った ふき でしたが、 白猫とトンビが 自分を称えてくる姿は 真剣そのもの。 意外な展開に、 ただただ 2匹を見つめて ポカン… とするばかりでした。 ![]() ただ、 ミューラー の 言葉の中に、 1つ 明確に気になるもの があったので、 まずは そこを、 たずねてみることにしました。 | |
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あ、あの… ミューラーさん。 今 言った、 「親友と呼ぶに ふさわしい条件」 て、何のことですか?? |
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『尊敬』ですよ、 ふきくん。 |
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…「尊敬」? |
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これは、 どんな 交友関係でも… それこそ、 「家族関係」でも通用する 普遍的なものなのですが、 「尊敬を感じる相手」 との お付き合いは、 とても長続きする 本物の交友 なのです。 |
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逆に、 相手の「尊敬できる部分」が 減った・無くなった と 感じると、 お付き合いというものは、 アッというまに 疎遠 に なってしまいがちなのです。 |
言われてみれば、 先ほど ふき が、ネックたちに、 「5人の親友」について 狂乱ぎみに説明した内容は… 偶然ではありますが、 「ふき が、彼らの どこを尊敬しているか」 「彼らは、ふき の どこを 尊敬してくれているか」 といったものが、 ほとんどでした。 ![]() | |
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先ほどの お話をうかがって、私は、 ふきくん が、 「ご友人の性格や得意分野を 尊敬している」こと… 一方で ご友人の皆さんも、 「ふきくん の性格や得意分野を 尊敬してくれているらしい」ことを、 ひしひし と感じました… |
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それで、確信したのです。 「ああ、これは本物の 交友関係だ…」と。 |
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人によっては、 出会いの縁などが無くて、 それこそ「1人も そうした相手に 巡り合えない」まま、 一生を終えてしまうケースもある という話ですが、 ふきくんは、すでに それを 『5人』も お持ちです。 |
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これは かなりの『幸福』 と 称しても、 間違いないのでは ないでしょうか? |
交友の基本は『尊敬』… ふき は、そんなこと、 考えたこともありませんでした。 ![]() でも、言われて 過去の 他人との付き合い を 1人1人 振り返ってみると、 思い当るフシが いくつも出てきます。 また たとえば、 ふきも 若い頃は 反抗期 で、 よく 親に 食ってかかった ものでしたが… あれも、 小さなころは 神様のように 立派だと信じていた両親 が、 学生になって 色々なことが分かってくると、 「実は彼らも、普通の ありふれた人間」 だと気づいたことで、 自分の中の、 親への「尊敬」が 薄れ、 相対的に 親に 嫌悪感 を 感じるようになった… と考えると、 納得がいくように思えるのです。 ![]() ![]() |