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第2章『それって、しあわせ?』→ 『友達』が いれば、本当に幸せ? |
ネック が 珍しく、 目を丸くして驚いたので、 ふき は、今すぐ この世から 消えてしまいたいほどの 恥ずかしさに襲われました。 自分には、 1000と 数100人もの「友だち」が あふれている と 思い込んでいたのに… 『自分や相手の人生の一部を 犠牲にしてでも、切れない間柄』 というハードルを1つ設けた途端、 ど〜〜 がんばっても、 「5人」しか、 候補が上がらなかった のです。 そのため ふき は、 「この後に ネック から 浴びせられるであろう あざけりの数々」を 回避しようと、 半狂乱になって、 その5人について説明し、 「数少ないけど、 大切な親友なんだ!」 ということを アピールしまくりました。 すると 意外にも、 ネック も ミューラー も、 真顔で感心しつつ、 こんなことを言い出したのです。 | |
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ミューラー も、 感慨深く うなずきながら、 しみじみと うれしそうに、 こう答えました。 | |
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最初は、 イヤミ を 言われているのかと 思った ふき でしたが、 白猫とトンビが 自分を称えてくる姿は 真剣そのもの。 意外な展開に、 ただただ 2匹を見つめて ポカン… とするばかりでした。 ただ、 ミューラー の 言葉の中に、 1つ 明確に気になるもの があったので、 まずは そこを、 たずねてみることにしました。 | |
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言われてみれば、 先ほど ふき が、ネックたちに、 「5人の親友」について 狂乱ぎみに説明した内容は… 偶然ではありますが、 「ふき が、彼らの どこを尊敬しているか」 「彼らは、ふき の どこを 尊敬してくれているか」 といったものが、ほとんどでした。 | |
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交友の基本は『尊敬』… ふき は、そんなこと、 考えたこともありませんでした。 でも、言われて 過去の 他人との付き合い を 1人1人 振り返ってみると、 思い当るフシが いくつも出てきます。 また たとえば、 ふきも 若い頃は 反抗期 で、 よく 親に 食ってかかった ものでしたが… あれも、 小さなころは 神様のように 立派だと信じていた両親 が、 学生になって 色々なことが分かってくると、 「実は彼らも、普通の ありふれた人間」 だと気づいたことで、 自分の中の、 親への「尊敬」が 薄れ、 相対的に 親に 嫌悪感 を 感じるようになった… と考えると、 納得がいくように思えるのです。 |