サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第2章『それって、しあわせ?』
『友達』が いれば、本当に幸せ?


■『友達』が いれば、
本当に幸せ?(3/4)


『損得だけの友達』





もちろん
「交友」の中には

必ずしも
「尊敬」の 大小だけでは
決められないもの

存在します。




それは、
『損得』による 交友
です。




「この人と 付き合うことで、
自分が得をする、利益がある」

という視点の お付き合いで、

会社などでは
ごく当たり前に発生する
間柄
ですよね。





これは、ふき にとって
思い当たることの多い
「交友」
です。





実際、ふきの アドレス帳の大半も、
「仕事上の付き合い」の 人々の名前
で 埋められていますし、

世の中の社会人の ほとんども、
同様の経験をしているはずです。




『お金が取り持つ 縁(えん)』

って やつだね?




茶化す ネック に、

ミューラー が ほほえみつつも、
ちょっと寂しそうに
言いました。




そうですね…

生きていく以上は、
「利益になる相手」
「お金をもらえる相手」

に すり寄ることは必要ですし、

そうした相手と
付き合っていくことも、
不可欠な『処世術』
とも 考えられます。




そう 肯定しつつ、

やはり寂しそうな顔のまま
ミューラー は 続けました。




…しかし、
この手の交友は
『利益』が 本目的 ですから、

「相手から利益を得られないと
判断した・された」途端、
消え去ってしまう間柄
です。


相手の人間性に ひかれての
親愛の情
「ではない」からです。




それは、
とても 悲しいこと
ではないでしょうか?





ミューラー の 言葉に、
ふき は ドキリとしました。





ふき の アドレス帳には、
会社を辞めた同僚 や、
アルバイトで雇った子たち
名前も含まれています。


同じ会社で仕事をしていた頃は、
たまに いっしょに
飲みに行くなどして、

皆で楽しくワイワイと
良好な関係を作れていた

感じておりました。



なのに 彼ら・彼女らは、
転職したり
アルバイト期間が終了すると、

「また いっしょに飲みましょう!
遊びましょう!」

言っていたにも関わらず、

以来、パッタリと連絡が
途絶えてしまっている
のです。






もちろん 彼らも、
今の生活が忙しかったりも
するのでしょうが…



彼らの、
ふき に 向けていた笑顔 が、

「同じ会社だから」「上司だから」
に すぎなかった
可能性も
あるのでは? と 考えると…



なんだか、
アドレス帳の 彼らの名前が、
頼りなく 薄ボンヤリしたものに
見えてくる
のでした…

 



【下へ 続きます】



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