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第2章『それって、しあわせ?』→ 『恋人』がいれば、本当に幸せ? |
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『恋愛』自体は、 もちろん、 とても 素晴らしいもの だと 私も思います。 | |
うつむく ふき に、 ミューラーが しみじみと 語りだしました。 | |
でも、「恋愛」の後には、 『結婚』が… 「結婚」の後には、 夫婦 となって ともに 協力し合いながら、 『家族』を作り 守っていく 必要が うまれてきます。 | |
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それは、 『とても 長きにわたる』 しかも、 『安易に切ることのできない』 人間関係 です。 | |
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今 自分が 付き合っている相手は、 それだけの長い時間を ともに過ごす 『価値・魅力』のある 相手だろうか…? | |
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恋を はじめて すぐには 無理でも、 ある程度の期間をへた後 は… ましてや、 『結婚』を 視野に入れた 恋愛が 必須 になってくる ふきくんたち のような 「大人」と 呼ばれる 年齢においては… | |
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『相手が、本当に 自分の人生をかけるに ふさわしいか どうか』を、 深く、真剣に 考える必要がある と 思うのです。 | |
ここまで 一気に話してきた ミューラー は、 ここで、 一息をつきました。 | |
もちろん、 そうした出会いの有無は 運 に 左右されるところも 大きいですから… 『ふさわしい相手が なかなか 見つからない』 場合も あるでしょう… | |
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でも、 それはそれで 良い のではないでしょうか? | |
ミューラー の 言葉に、 ネック が 同意します。 | |
だよねー。 『恋人が いないのが カッコ悪い〜』 とか言って、 どーでもいい相手と ムリヤリくっついて、 人生を浪費する よか、 | |
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「(1人)ボッチ」で いるほうが よっぽどマシ… てか、 あたしには『自然』に 思えるけどねー。 | |
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ま、 「恋が 分からない」 あたしが言っても、 説得力ゼロ でしょうけど〜? | |
そんな、 茶化すような 自嘲するようなこと を、 ネック は 最後に 言うのでした。 |
それにしても、 『「恋愛」は、今後 一生 続く可能性のある 重要な 人間関係』 とは… 「恋人が いない = 恥」 ぐらいの認識しか なかった ふき は、 目先の彼女を つなぎとめること ばかりに必死で、 そんなに長いスパン(期間)の 付き合いになるかも しれない可能性 について、 今まで ほとんど 考えていなかったように 思います。 | |
『一生 つきあう相手』… | |
自分の中で、 今まで 光輝いて 見えていたはずの 彼女の姿 が、 少し 色あせたように、 その時、ふき には 感じられたのでした。 | |
あ… そういえば… | |
急に思い出して、 ふき は つぶやきました。 | |
今日のデートの最後に、 彼女が 変なこと 言ってた んだよ。 『最近の ふき は、 なんか明るくなったから 話しやすい』とか… 『前は もっと、 理屈っぽかった』って… | |
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その時は、 彼女に褒められて うれしかった んだけど… 今になって よく考えると、 オレ自身 別に 何も変えてないし、 前と 変わってもいないと 思うんだよね。 | |
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あれ、結局 『どういう意味』 だったんだろう…? | |
首をひねる ふき に、 ネック が 事もなげに こう言いました。 | |
それはアレよ、ふき。 『女主人の 管理テクニック』 ってやつ。 そうやって たまに 家来を褒めとけば、 家来も シッポふって 従うようになる でしょ? エサよ、「エサ」。 | |
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誰が『家来』だよ、 誰が!! | |
またも 涙目になって 絶叫した ふき は、 ミューラー が 自分を とても深刻な表情で 見つめている ことに、 気がつきませんでした… |
「恋愛」も また、 『人間関係』です。 しかも、将来的には、 自分の人生の大半を 注ぐ可能性すらある、 とても大切で 重要な関係 です。 あなたの恋人が 将来、 「代えがたい パートナー」 に なってくれるか…? 「単なる 不愉快な重荷」 と なってしまうか…? 今の あなたの 『本気の 目利き』が、 今後の人生を左右するのです。 恋愛が イコール「しあわせ」 なのではありません。 今 付き合いのある異性と、 「将来の しあわせ」を、 ともに作っていけるかどうか 『見定める』こと こそが、 「恋愛」という行為の 本目的 なのです。 |