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第3章『しあわせ の「正体」』→ もし『学歴』が 無限に手に入ったら? |
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ネック の この問いに、 ふき は ハタと 固まってしまいました。 | |
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考え込んでしまった ふき に、 ミューラーたちが 待ち遠しそうに たずねます。 | |
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3匹の視線の真ん中で、 しばらく うつむいて 考え込んでいた ふき でしたが… ちょっと はにかみながら 顔を上げると、 こんな結論 を 述べたのでした。 |
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ふきの この言葉に、 3匹は、ちょっと 拍子抜けしたような顔で、 お互いを見回して おりましたが… やがて ミューラー が、 「うんうん」と うなずいて、 こう言いました。 | |
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ふきは、恥ずかしそうに 頭をかきながらも、 何度も うなずきました。 「学歴=しあわせ」という 先日の ふき の 主張を、 ふき自身が退けた かたちになりますが… その顔は、 なにか とても穏やかでした。 |
それに ふき は、 これまでの ネックたちとの 話し合いを通して、 気づきつつ あったのです。 『学歴』は あくまで、 「学校」での 勉強の結果 にしか すぎず、 社会に出てから それが「現場」で 通用するかどうかは、 また『別の話』 だという 事実に… それは、 今の会社に入社するために 役立った「学歴」が、 プランナー(企画者)として 現場に立ったとき、 ほとんど 何の役にも 立たなかった という、 苦い経験を持つ ふき にとって… 本当に 痛いほど 身にしみて 実感される のでした。 | |
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かみね に 褒められて、 ふき は ドギマギ してしまいました。 そんな彼を ネック は、 「とても 懐かしいもの」を 見るような目で、 見つめるのでした。 |