■ 「健康」 を無限化してみる (1/2)






ふき が言ってた
「しあわせ」 の最後の1つは…

『健康』、だったよね?




てことは、今回は

『健康 の 無限化』 か…




ある意味、こんなに
結論が分かりやすい
「しあわせ」 も、

無いかもしれませんね。




というわけで、ふき

バシッと 答えてやんなさいよ。




え、えーっと…

ズバリ、
『死ぬまで 健康体』!

て、とこかな?





ふき の回答に、

ミューラー が うなずきました。




その通りです。

死ぬまで健康を維持して、
キチンと寿命いっぱいまで
生きられる…


生物にとっての、
しあわせの1つの頂点
が、

この 『死ぬまで健康』 かもしれません…







ずっと健康で
いられるとしたら、

今よりも ずっと長生きも
できるんじゃありませんか?




そんな かみね の質問に、

再び ミューラー
うなずきました。




そう思います。

健康でありつづけられれば、

当然 身体への
さまざまなダメージも
必要最低限にとどまるので、

寿命自体が グッと
のびる可能性が高いですね。




今より ず〜っと、長〜く
生きられるように
なるわけですね?


わたしたち みたいに…





かみね の言葉に、

ふき は 今さらながら
ハッと 気がつきました。





そういえば、

かみねちゃん たちって、
「神さま」 なんでしょ?


もしかして、
永遠に生きれたりするの?

てか、そもそも一体
どういう生物なの??





ふき に そう問われて、

かみね は ちょっと
困ったような顔になりました。




えーと…

実は私たち自身も、
よく分かっていないんです。

「神さま」 という名称も、
自分たちで付けたのか、
誰かが そう呼んだものなのか…


200年や 300年は
普通に生きていたりする
ので、

世の中の生物よりは
はるかに長生きなのだとは
思うんですが、

皆さんのように結婚して
子供を残したりもしない
んです。





なにか 「生き物の皆さんの思い」
みたいなものに反応するらしく、

社(やしろ)みたいな
神聖なところに
いつのまにか生まれて、

自由に移動したりも できて、

ものすごく ゆっくりと
歳をとりながら、

気がつくと 無くなっていたり
する
みたいですね…


生物では…

ないのかもしれません。





病気になったりとか、

しないの?





しません。

ただ、自分が生まれた辺りが
廃(すた)れたり、

社(やしろ)が無くなってしまうと、

「生物の皆さんの思い」 が
消えていってしまうのか、

そこで生まれた 「神さま」 も、
いっしょに消えてしまったり
するようです。





生物の皆さんからは、
普通は見えない わたしたちですが、

生物の皆さん無しには
存在できない、

そんな命なのかもしれません…





民話かなにかで、

似たような話を
聞いたことがあるように、

ふき は思いました。




あと、そうやって
長く生きていると、

「神通力」 と言いますか、
不思議な力が使えるように
なったりもします。


こちらの ネック さんも、
まだ 仔猫だったころに、

うちの師匠の社に いらっしゃった
800万匹目の動物ということで、

記念に、神通力で、
『3つの お願い』
叶えてもらえるようになったそうで…





それで ネックさん、

その お願いの1つで、
「人間並みの知能」 をもらって、

公園で長く暮らしているうちに、
今のような、人間さんと変わらないほどの
思考が できるようになったのだとか…





かみねちゃんたちって、
そんな事まで できちゃうの!?

すごいなぁ… 万能じゃん??





ふきは、

このちょっと頼りない、
あどけないキツネ娘が、

ものすごく荘厳に見えてきました。







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