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第3章『しあわせ の「正体」』→ マズローの 欲求5段階説 |
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ちなみにですが… 「自己実現」にまで 欲求が向上 した方には、 このような感じの 『15個の 特徴』が 現れるそうです。 | |
ミューラー は そう言いながら、 以下の内容を列挙しました。 |
1『現実をより有効に知覚し、より快適な関係を保つ』 2『自己、他者、自然に対する受容』 3『自発性、素朴さ、自然さ』 4『課題中心的』 5『プライバシーの欲求からの超越』 6『文化と環境からの独立、能動的人間、自律性』 7『認識が絶えず新鮮である』 8『至高なものに触れる神秘的体験がある』 9『共同社会感情』 10『対人関係において心が広くて深い』 11『民主主義的な性格構造』 12『手段と目的、善悪の判断の区別』 13『哲学的で悪意のないユーモアセンス』 14『創造性』 15『文化に組み込まれることに対する抵抗、 文化の超越』 |
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…全っ然、 わけ分かんないん ですけど。 | |
ネック が 珍しく 弱音をはきましたが、 これには ふき や かみね も 同感でした。 | |
私も完全に 理解しているわけでは ありませんが、 大ざっぱに説明 しますと… | |
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基本的には 自分自身を「自然や社会の一員」 であると自覚 し、 「協力の重要性」を認識しつつも、 (社会性・民主性・客観性) 一方で 「自己のアイデンティティ」 も 大切 にし… (独自性) | |
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そうした環境を より深く実現するために、 自ら動こうとする人 … (自発・創造・本質・勤勉) といった所でしょうか? | |
ふき は 頭が クラクラしてきました。 | |
そ、そ、 そこまで出来たら パーフェクト人間 じゃ ないですか??? | |
ふき の 驚愕に、 ミューラー が ほほえみながら うなずきました。 | |
「パーフェクト」かどうかは 分かりませんが、 少なくとも 「感情に流されずに 物事の本質を正確に見て」、 それを「自分自身の行動に 反映できる」人… | |
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『木を見ながら、 森も見れる人』 であると思われます。 | |
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ですが、 ここまで完璧ではなくても、 「それに近い」というか、 『この中の いくつかは 実現できている人』に、 ふきくんも 出会ったことがあるのでは ないでしょうか? | |
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「全部」では無くても、 「いくつかは」 実現できている人… | |
言われてみれば ふき の 脳裏に、 有名人や、 自分が今まで会った人々の中の、 何人かの顔 が 浮かんできます。 その中には、 上司である『戸郷さん』の 顔もありました。 | |
そうした人々は、 『自己実現』に 近い状態 か… 実は ふきくんが 気づかなかっただけで、 すでに これらの条件を 満たしている存在 かも しれませんね。 | |
世の中も、自分自身も、 本当の意味で大切にできる 『自己実現』な 人間 … 「いつかは 自分も そんなレベルに 到達できるのだろうか?」 と 考えると、 ふき の 中に 不安 と、 ほのかな 目的意識 のようなもの が 湧いてくるのでした。 |
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あと… これは私も つい先日 知ったばかり なのですが… | |
ミューラー は 思い出したように、 こんな事を付け加えました。 | |
マズローさんは晩年に、 今まで最上段であった 「自己実現」の、 さらに その上の段階がある ことを 発表されたそうです。 | |
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『自己超越』と 呼ばれる この最上段まで 登りつめた方には、 次のような「11の特徴」が 現れるのだとか… | |
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1『「在ること」の世界について、よく知っている』 2『「在ること」のレベルにおいて生きている』 3『統合された意識を持つ』 4『落ち着いていて、瞑想的な認知をする』 5『深い洞察を得た経験が、今までにある』 6『他者の不幸に罪悪感を抱く』 7『創造的である』 8『謙虚である』 9『聡明である』 10『多視点的な思考ができる』 11『外見は普通である』 |
ほとんど 何を言っているのか 分からず、 ふきたちは ただただ 茫然とするばかりでした。 「創造的」とか「謙虚」とか、 「外見は普通」とかは 分からなくもないですが、 それは『自己実現』の段階でも 現れる可能性のある要素 で、 特別『自己超越』ならではの 特色でもなさそう ですし… | |
このあたりは まあ、 「付録の知識」ぐらいに考えて 聞き流してください。 実のところ 私自身も、 よくは理解できて いない のです。 | |
苦笑する ミューラー に そんな風に言われて、 ふきたちも ようやく ホッとしました。 多分、その域に達すれば 自然と分かること なのでしょうが、 凡人である 今の ふき には、 「難解な言葉の羅列」にしか 聞こえない のですから… |