サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』→
第3章『しあわせ の「正体」』→ マズローの 欲求5段階説 |
ミューラー による、 『マズローの 自己実現理論』の 「全5段階」の説明が、 こうして終わりました。 難しい言葉も出てきて 苦戦しましたが、 自分たちの 価値観の変化の背景に、 こんな構造があった ことに、 ふきは 驚きと興奮を 感じずにおれません。 ところが… | |
たしかに 面白い見方だよね〜 『マズローの 自己実現理論』。 | |
| |
ただね… あたし、1つだけ 腑に落ちない ってか、 「不思議」な気が してんだけど。 | |
そんな 唐突な疑問を 口にした ネック に、 皆の視線が集まりました。 | |
「不思議」… と 言いますと? | |
| |
この前、ふきと 『学歴の無限化』の 話をしたじゃん。 あんとき ふきは、 思考実験で 「何でも好きな職業に つける状態」 に なったよね? | |
ふきが うなずきました。 | |
あんとき、 ふき は 何て 答えた っけ? | |
| |
「やっぱり 『ゲームを作る仕事』に つきたい」って、 言ったと思うよ、多分。 | |
その答えに、 今度は ネック が うなずきます。 | |
ふきらしい答えだよねー 「欲が無い」んだか、 「世界が狭い」んだか。 | |
| |
うるさいなー ネックさんは。 僕にとっては それが 『幸せ』なんですよ。 | |
イラリとしている ふきを 見つめながら、 ネックは こう言いました。 | |
あたしが「不思議」に 感じたのは、 そこ なのよね。 | |
| |
なんでふきは、 「欲求5段階」の 3段目と4段目を飛ばして、 いきなり5段目の 『自己実現の欲求』まで ジャンプしちゃった のかな…? て。 | |
| |
え…!!? | |
言われてみると、 たしかに 変 です。 『マズローの 欲求5段階説』 に 照らして考えれば、 ふき は、 「社会的欲求」や「愛の欲求」、 「承認欲求」が 満たされた後… つまり、 会社で出世 し、 結婚 するなどして、 さらに 人々からの 信頼や称賛を得た 後に、 ようやく 「自分の望むゲーム作り」 への 欲求 、 『自己実現 の 欲求』に 至るべきなのに… なぜか 途中を スッ飛ばして 『ゲーム作りに 邁進できる環境』 を 望んでいるのです。 そもそも ふき は、 あの思考実験において、 「もっと割のいい」「儲けやすい」 「他人からの称賛の得やすい」仕事 も 選択可能だったのです。 なぜ わざわざ、 昔と違って 「一攫千金が 難しく」、 娯楽ということで、我が国では 「社会的地位も高くない」 『ゲーム作り』を、 自分の生涯の職 に 選んだのか…?? ネック の 言う通り、 ふきの 知識が狭い のでしょうか? あるいは ふきが、 人生を 変に急ぎすぎている からでしょうか? それとも やはり、 『マズローの 自己実現理論』に 誤りがある のでしょうか? …ところが、 ネックの この疑問 を 聞いた ミューラー は、 驚くどころか、 とても うれしそうに 大きく うなずいた のです。 |
| |
よく お気づきに なられましたね、 ネックさん。 実は、これまでの私の 『マズローの欲求5段階説』 の 解説には… | |
| |
意図的に 説明を後回しにした 『2つの 追加知識』 があるのです。 | |
うれしそうな ミューラーに 反して、 ネックは 不機嫌です。 | |
はあ? なんでそんな 「二度手間」すんのよ? あんた、あたしらのこと バカにしてる わけ? | |
| |
い、いえいえいえ! 決して バカにしたり 騙そうとしたわけでは ありませんっ。 | |
ネックに にらまれて、 トンビ紳士は めずらしく 大あわてになりました。 | |
まずは この説の「基本」を ご説明した上で、 それを基盤とした 『追加知識』の 解説 へと 移らせていただくつもりで おりました。 | |
| |
私の解説を「鵜呑み」にせず、 『現実と照らし合わせて みたときに生じる、 矛盾や 不足分』について、 「皆さん自身の お力」で 気付いていただきたかった… という思いも あったのです。 | |
ネック と 違って 解説を鵜呑み しかかっていた ふき と かみね は、 それを さとられまいと、 わざとらしいほど深く 「うんうん」うなずいています。 | |
さて、 それではいよいよ、 『マズローの 自己実現理論』 の 2つの追加知識 について、 お話をいたしましょう。 | |
|