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第4章『「DNAの生存本能」で「しあわせ」を考える』→ DNA の 生存本能で、『友達』を考える |
ふき は、ミューラー の 解説に うなずきつつ… 今になって ようやく、 以前の自分が 『なぜ あんなに躍起になって アドレス帳を 太らせようと していたのか』、 その「本当の理由」が クッキリと見えた ように思えました。 自分の中に 確固たる「柱」が無く、 いつも なんとなく 自分の人生に 不安 を感じていた 当時の ふき は… 「アドレス帳」を 太らせる ことで、 手っ取り早く 『自分には たくさんの 知人・友人がいる!』 という感覚… つまり、 「自己の生存確率が 上がった」 という 安心感 を、 「疑似的」にでも 得ようとしていた のでしょう… でも、実際に そこに記されていたのは、 ほぼ 100%、 社交辞令などで増えただけの 「単なる 知り合い」です。 彼らは、 ふきに 何かがあったとき、 その身を 粉(こ)にしてまで ふきを 助けようとは 思ってくれないでしょうし… ふきも また、 身の危険をおかしてまで 彼らを助けたいとは 思わない… そんな、 ただの「名前の羅列」に すぎなかったのです… もちろん、 それが 全面的に「悪い」 というわけではありません。 なぜなら、 そもそも 「世の中の つながり」の ほとんどは、 『損得』によるもの… 「得」だと思われれば つながり、 「損」だと感じれば 離れていく、 ただ それだけの関係です。 それに、 世の中の人(生物)の ほとんどは、 『自分の事だけで 精いっぱい』… 本当の意味で 相手を信頼し、 尊敬しあえる関係 を 作れるケースの方が、 はるかに はるかに マレ なのです。 でも、 そんな世の中に おいても、 学生時代からの親友 や、 社会に出てからできた貴重な友人、 同好の士、尊敬する上司 などの、 互いを尊敬しあえる 計5人の『 本物の 友だち 』 を 持てていた ふき… 自分が「損」を かぶることになっても、 相手の『得』のために 行動したいと思い合える 本当の 仲間 … ネックたち が 称賛したように、 ふき は、 本当に 代えがたい 「しあわせ」の 1つ を、手にできているのです。 そして、 それに気づけたのは、 今、ふきの家に 集っている、 新しい 3匹の「仲間」の おかげではないでしょうか? |