サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第5章『「DNAの生存本能」で「世の中」を考える』
ミューラーの、思い出の岩場


■ ミューラーの、
思い出の岩場(4/6)


『柱のような岩を、見つめるトンビ』





   




太平洋に面した
この 灯台 の 根元には、

荒々しい波に洗われた
ゴツゴツの岩が並ぶ

力強い風景

広がっておりました。




ミューラー は、

ときおり
波しぶきが上がる
波打ち際の 岩場を

チョンチョンと
跳ねるように
歩いていましたが…






やがて、

高さ1メートル

海面からすると、
2メートルほども
高さのある、

『 柱のような 岩 』
の 前で、

その足を
止めたのでした。


   








…不思議な形の
岩ですねぇ。




ミューラーと 並んで
岩を見つめていた
かみね が、

ちょっと
首をかしげながら、

そんな感想を
トンビ紳士に述べました。




でも ミューラー は、
無言のまま、

とても遠くを
見ているような表情
で、

その柱を
見つめ続けるのでした…


  







この 岩場は…

ですね。





長い沈黙の後、
ミューラー

しずかに
かみね の ほうに
向きなおって、

語り出しました。





私が 二度目に…

ふきくんに
会った場所なのです。





『 二度目 』

ですか?





はい。

最初に ふきくん に
お会いしたのは、

この近くの浜辺で、
「肉まん」
分けていただいた
ときなのですが…





同じ日の 夕方ごろ、

ふきくん が、
この岩場を
歩いている
のを、

偶然、上空から
見つけたのです。





それで、
「また 何か食べ物を
いただけないだろうか?」
と思い、

ふきくん の 頭上を
旋回していたのですが…


そのとき 私は、
『とても不思議な 光景』
に 出会ったのです。






不思議…

と 言いますと?







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